学習トップ理由で解く 理学療法士第12章 ▸ 一般 / QP52A045

理由で解く 理学療法士

QP52A045 理学療法治療学

出典:第52回理学療法士国家試験(2017)午前 問45
問題
がん患者の緩和ケア病棟におけるリハビリテーションで正しいのはどれか。
選択肢
1 QOLより機能回復を優先する。
2 肺癌では呼吸介助は禁忌となる。
3 疼痛に対して温熱療法は禁忌である。
4 病名告知を前提として理学療法を行う。
5 骨転移の有無に合わせて理学療法の内容を変更する。
解答
正解5(骨転移の有無に合わせて理学療法の内容を変更する。)
解説

緩和ケア期のがんリハでは病的骨折リスクのある骨転移の有無で運動・荷重内容を変更する(リスク管理)ことが正しい。

緩和ケア病棟でのリハは、機能回復そのものより残された生活の質(QOL)の維持・苦痛緩和を主目的とする(Dietzの緩和的リハ)。がんの骨転移があると易骨折性のため過度な荷重・回旋・抵抗運動を避け、装具や動作指導で病的骨折を予防するなど内容を個別に調整する必要がある。呼吸介助は肺癌でも呼吸困難の緩和に用いられ一律禁忌ではない。疼痛への温熱は腫瘍局所を避ければ適応でき絶対禁忌ではない。病名告知の有無は患者・家族の状況により、告知を前提とせずとも本人の苦痛緩和・意向に沿ってリハは行える。

✗ 1. 誤り
QOLより機能回復を優先する。
緩和ケア期はQOL・苦痛緩和が優先で機能回復偏重は不適切
✗ 2. 誤り
肺癌では呼吸介助は禁忌となる。
呼吸介助は呼吸困難緩和に有用で一律禁忌ではない
✗ 3. 誤り
疼痛に対して温熱療法は禁忌である。
腫瘍局所を避ければ温熱は適応可能で絶対禁忌ではない
✗ 4. 誤り
病名告知を前提として理学療法を行う。
告知の有無は患者背景次第で、告知を前提としなくてもリハは可能
✓ 5. 正しい
骨転移の有無に合わせて理学療法の内容を変更する。
病的骨折予防のため荷重・運動内容を調整するのが正しいリスク管理
ポイント
  • 緩和ケア期はQOL・苦痛緩和を優先
  • 骨転移では病的骨折予防のため荷重・運動を調整
  • 呼吸介助・温熱は一律禁忌ではない
比較表
がんリハビリテーションの病期別目的(Dietz分類)
病期目的
予防的廃用・合併症の予防
回復的機能・ADLの回復
維持的機能維持・悪化予防
緩和的QOL維持・苦痛緩和
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