
この図の解説
この表は末梢神経線維を太さ・伝導速度・伝える情報で並べたものである。まず左端の縦区分に注目したい。上段が髄鞘をもつ有髄線維(Aα・Aβ・Aγ・Aδ・B)、下段が髄鞘をもたない無髄線維〈C〉で、上から下へ進むほど直径が細く、伝導速度も遅くなる。最も太いAαは直径12〜20μm・速度60〜120m/sで、骨格筋を支配するα運動神経、筋紡錘(筋の伸長)や腱器官(筋の張力)からの求心性線維を含む。Aγは錘内筋へ向かい筋紡錘の感度を調節するγ運動神経、Bは自律神経の節前線維、無髄のCは節後線維と遅い痛みを担う。痛覚と温度覚が有髄のAδ(速い痛み・冷覚)と無髄のC(遅い痛み・温覚)に分かれて並ぶ点が、この図の見どころである。
学習の要点
- 有髄で太い線維ほど伝導速度が速い。最速はAα〈60〜120m/s〉、最遅は無髄のC〈0.3〜2m/s〉。
- 覚え方のコツ:運動系は太い→Aα=α運動神経(骨格筋)、Aγ=γ運動神経(錘内筋)。自律系は細い→B=節前、C=節後。
- 関連知識:Aα求心性は筋紡錘(伸長)と腱器官(張力)から情報を運び、脊髄反射(膝蓋腱反射など)の入力を担う。
- よくある間違い:痛みを運ぶのはCだけではない。鋭い速い痛みは有髄のAδ、鈍い遅い痛みが無髄のC。冷覚はAδ、温覚はC。
- 臨床応用:自律神経節前線維〈B〉は有髄、節後線維〈C〉は無髄。局所麻酔は細い無髄C(痛覚)から遮断されやすく、太い運動線維は残りやすい。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
骨格筋(錘外筋)を収縮させる遠心性線維はAα線維の【 ① 】運動神経、筋紡錘内の錘内筋を支配して筋紡錘の感度を調節する遠心性線維はAγ線維の【 ② 】運動神経である。①②に入る語を答えよ。
答えを見る
答え: ①α(アルファ) ②γ(ガンマ)
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。