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理由で解く 看護師国試

Q111A089 精神看護学

出典:第111回看護師国家試験(2022)午前 問89
問題
自閉症スペクトラム障害にみられるのはどれか。2つ選べ。
選択肢
1 運動性チックが出現する。
2 計算の習得が困難である。
3 不注意による間違いが多い。
4 習慣へのかたくななこだわりがある。
5 非言語的コミュニケーションの障害がある。
解答
正解4(習慣へのかたくななこだわりがある。)、5(非言語的コミュニケーションの障害がある。)
解説

自閉症スペクトラム障害〈ASD〉の中核症状は「社会的コミュニケーションの障害」と「限定・反復的な行動様式(こだわり)」の2領域である。

DSM-5では、ASDは①社会的コミュニケーション・対人相互作用の持続的な欠陥(視線・表情・身振りといった非言語的コミュニケーションの障害を含む)、②限定された反復的な行動・興味(同一性への固執、習慣への儀式的なこだわり、常同行動)という2つの領域で定義される。したがって『習慣へのかたくななこだわり』と『非言語的コミュニケーションの障害』が該当する。運動性チックはチック症/トゥレット症、計算の習得困難は限局性学習症(算数の学習障害)、不注意による間違いはADHDの症状であり、いずれもASDの中核症状ではない(併存はしうる)。

✗ 1. 誤り
運動性チックが出現する。
チック症/トゥレット症の症状で、ASDの中核症状ではない
✗ 2. 誤り
計算の習得が困難である。
限局性学習症(算数の学習障害)の特徴でASDの定義ではない
✗ 3. 誤り
不注意による間違いが多い。
ADHDの不注意症状であり、ASDの中核症状ではない
✓ 4. 正しい
習慣へのかたくななこだわりがある。
同一性への固執・儀式的行動としてASDの中核症状
✓ 5. 正しい
非言語的コミュニケーションの障害がある。
社会的コミュニケーション障害としてASDの中核症状
ポイント
  • ASDの二本柱=社会的コミュニケーションの障害+限定・反復的行動(こだわり)
  • チック=トゥレット症、算数困難=学習症、不注意=ADHDと区別する
  • 非言語的コミュニケーション(視線・表情・身振り)の障害はASDに含まれる
比較表
主な神経発達症の中核症状の違い
障害中核となる特徴
自閉症スペクトラム障害〈ASD〉社会的コミュニケーション障害・こだわり/常同行動
注意欠如・多動症〈ADHD〉不注意・多動・衝動性
限局性学習症〈SLD〉読み・書き・計算など特定の学習能力の困難
チック症/トゥレット症運動性・音声チックの出現
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