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理由で解く 看護師国試

Q110P067 在宅看護論

出典:第110回看護師国家試験(2021)午後 問67
問題
Aさん(82歳、女性)は、脳梗塞の既往があり、要介護2で、夫(85歳)と2人暮らし。訪問看護師の訪問時、Aさんは体温37.0°C、脈拍62/分、血圧100/50mmHg、少し汗をかいており、唇の乾燥がみられた。訪問看護師は、翌日予定されている訪問介護の担当者とAさんの援助の方向性について共有することにした。共有する内容で適切なのはどれか。
選択肢
1 ポータブルトイレでの排泄に変更する。
2 水分を多めに摂取するよう促す。
3 頻繁に寝衣を交換する。
4 入浴介助を中止する。
解答
正解2(水分を多めに摂取するよう促す。)
解説

軽度発熱・発汗・唇の乾燥は脱水の初期徴候であり、多職種で共有すべき援助の方向性は水分摂取の促しである。

Aさんは体温37.0℃とやや高め、発汗と唇の乾燥がみられ、血圧も100/50mmHgと低めで、脱水傾向を示唆する所見が揃っている。高齢者は口渇中枢の感受性低下や自らの水分摂取行動の減弱により脱水に陥りやすい。翌日Aさん宅を訪問する訪問介護の担当者と方向性を共有する目的は、日々の生活援助の中で脱水を予防・是正することであり、水分を多めに摂取するよう促すことが最も適切かつ即応的な援助となる。

✗ 1. 誤り
ポータブルトイレでの排泄に変更する。
排泄場所の変更は現在の所見(脱水傾向)から導かれる優先課題ではなく、根拠がない
✓ 2. 正しい
水分を多めに摂取するよう促す。
発汗・唇の乾燥・低めの血圧など脱水徴候に対し、生活援助の中で行える最優先の予防・是正策で、多職種で共有すべき方向性として適切
✗ 3. 誤り
頻繁に寝衣を交換する。
発汗はあるが「少し」であり、脱水対策としての水分補給が本質的で、寝衣交換は根本対応にならない
✗ 4. 誤り
入浴介助を中止する。
37.0℃は入浴を一律に中止する根拠にならず、脱水傾向のある人への水分補給という方向性とはずれる
ポイント
  • 高齢者の脱水徴候=微熱・発汗・口唇や皮膚の乾燥・血圧低下
  • 訪問看護と訪問介護は援助の方向性を共有し脱水予防を図る
  • 高齢者は口渇を自覚しにくく脱水になりやすい
比較表
高齢者の脱水を示唆する主な所見
所見意味
口唇・皮膚・腋窩の乾燥体液量減少のサイン
微熱・発汗不感蒸泄・体液喪失の増加
血圧低下・頻脈循環血漿量の低下
尿量減少・尿色濃染腎での水分保持
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