学習トップ理由で解く 看護師国試第5章 ▸ 一般 / Q110P046

理由で解く 看護師国試

Q110P046 成人看護学

出典:第110回看護師国家試験(2021)午後 問46
問題
成人患者の甲状腺全摘出術後における合併症とその症状との組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 乳び漏 ─ 嘔気
2 術後出血 ─ ドレーン排液の白濁
3 反回神経麻痺 ─ 口唇のしびれ
4 低カルシウム血症 ─ テタニー
解答
正解4(低カルシウム血症 ─ テタニー)
解説

甲状腺全摘では副甲状腺の損傷・血流障害により低カルシウム血症が生じ、テタニー(口唇・四肢のしびれ、手指の硬直)を呈する。

甲状腺の近傍には副甲状腺があり、全摘出術ではこれを損傷・虚血させると副甲状腺ホルモン低下から低カルシウム血症を来す。低Ca血症では神経筋の興奮性が高まりテタニー(口唇周囲・四肢末端のしびれ、Trousseau徴候、Chvostek徴候)が出現する。したがって4の組合せが正しい。

✗ 1. 誤り
乳び漏 ─ 嘔気
乳び漏(胸管損傷)はドレーンから乳白色の排液がみられるのが特徴で、嘔気ではない
✗ 2. 誤り
術後出血 ─ ドレーン排液の白濁
術後出血ではドレーン排液の血性増加・頸部腫脹・気道圧迫を来す。白濁は乳び漏の所見
✗ 3. 誤り
反回神経麻痺 ─ 口唇のしびれ
反回神経麻痺では嗄声・嚥下障害・誤嚥がみられる。口唇のしびれは低Ca血症の症状
✓ 4. 正しい
低カルシウム血症 ─ テタニー
低カルシウム血症では神経筋興奮性亢進によりテタニーが生じる
ポイント
  • 甲状腺全摘=副甲状腺障害で低Ca血症→テタニー
  • 反回神経麻痺=嗄声・誤嚥
  • 術後出血=頸部腫脹・気道閉塞に注意
比較表
甲状腺全摘出術後の主な合併症と症状
合併症特徴的な症状
術後出血血性ドレーン排液増加・頸部腫脹・気道圧迫
反回神経麻痺嗄声・嚥下障害・誤嚥
低カルシウム血症テタニー・口唇/四肢のしびれ・けいれん
乳び漏乳白色(白濁)のドレーン排液
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