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理由で解く 看護師国試

Q110A078 疾病の成り立ちと回復の促進

出典:第110回看護師国家試験(2021)午前 問78
問題
Guillain-Barré〈ギラン・バレー〉症候群で正しいのはどれか。
選択肢
1 若年者に多い。
2 遺伝性疾患である。
3 骨格筋に病因がある。
4 症状に日内変動がある。
5 抗ガングリオシド抗体が出現する。
解答
正解5(抗ガングリオシド抗体が出現する。)
解説

ギラン・バレー症候群は先行感染後に自己抗体(抗ガングリオシド抗体)が末梢神経の髄鞘を攻撃して起こる、急性の自己免疫性末梢神経障害である。

ギラン・バレー症候群は、カンピロバクターや上気道感染などの先行感染の1〜3週間後に発症する急性・単相性の末梢神経障害である。感染微生物と神経のガングリオシドが分子相同性をもつため、産生された抗ガングリオシド抗体が末梢神経(髄鞘や軸索)を攻撃し、両下肢から上行する左右対称性の弛緩性運動麻痺をきたす。したがって抗ガングリオシド抗体が出現する(選択肢5)が正しい。遺伝性ではなく、病変は末梢神経にあり、症状は発症後に進行して極期を迎える経過をとり日内変動はない。

✗ 1. 誤り
若年者に多い。
全年齢に発症し、むしろ中高年でやや多いとされ、若年者に特に多いわけではない
✗ 2. 誤り
遺伝性疾患である。
先行感染を契機とした後天性の自己免疫疾患であり遺伝性ではない
✗ 3. 誤り
骨格筋に病因がある。
病変の主座は末梢神経(髄鞘・軸索)であり筋自体の疾患ではない
✗ 4. 誤り
症状に日内変動がある。
症状が日内で変動するのは重症筋無力症の特徴で、本症は数日〜4週で進行し極期に達する経過をとる
✓ 5. 正しい
抗ガングリオシド抗体が出現する。
先行感染との分子相同性により産生される自己抗体で、本症の発症機序を示す所見
ポイント
  • 先行感染→自己免疫→末梢神経の脱髄・軸索障害
  • 抗ガングリオシド抗体が出現する後天性・非遺伝性疾患
  • 両下肢から上行する左右対称性の弛緩性運動麻痺
  • 日内変動があるのは重症筋無力症(鑑別)
比較表
ギラン・バレー症候群と重症筋無力症の比較
項目ギラン・バレー症候群重症筋無力症
病変部位末梢神経(髄鞘・軸索)神経筋接合部
主な自己抗体抗ガングリオシド抗体抗アセチルコリン受容体抗体
症状の変動日内変動なし(単相性に進行)日内変動あり(夕方増悪・易疲労)
誘因先行感染胸腺異常など
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