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理由で解く 看護師国試

Q108A098 成人看護学

出典:第108回看護師国家試験(2019)午前 問98
問題
Aさん(68歳、女性)は、1人暮らし。隣の市に娘がいる。日常生活は自立している。10年前に糖尿病と診断され、血糖降下薬を服用している。最近の血液検査でHbA1cが8.5%のため、インスリンの自己注射を導入するかどうかを検討することになった。医師からAさんには自己注射についてまだ説明されていない。
Aさんは、医師から自己注射について説明された。Aさんは医師に質問はないと答えたが、考え込んでいたため、看護師はAさんに心配なことがあるか質問した。Aさんは「10年間、食事療法をがんばってきたのに、注射になるのですね。今後どうしたら良いかわからなくなりました」と話した。この時の看護師の言葉かけで適切なのはどれか。
選択肢
1 「もう少しがんばれると良かったですね」
2 「治療食の配食サービスを利用しましょう」
3 「私たちの指導通りに行えばうまくいきます」
4 「これまでの食事で工夫したことを一緒に振り返りましょう」
解答
正解4(「これまでの食事で工夫したことを一緒に振り返りましょう」)
解説

インスリン導入を「これまでの努力の失敗」と受け止め落胆している。これまでの努力を認め、共に振り返る共感的・支持的な関わりが適切。

Aさんの発言は、10年間の食事療法の努力が報われなかったという自責・落胆と、今後への戸惑いを表している。インスリン導入は病状の進行に伴う自然な治療段階であり、本人の努力の失敗ではない。看護師は、これまでの取り組みを否定せず努力を認め、「一緒に振り返りましょう」と本人の主体性を尊重して支える関わりが適切である。これは患者のこれまでの経験を肯定し、今後の療養への前向きな気持ちを引き出すエンパワメントにつながる。

✗ 1. 誤り
「もう少しがんばれると良かったですね」
本人の努力を否定し自責を強める発言で不適切
✗ 2. 誤り
「治療食の配食サービスを利用しましょう」
気持ちを受け止めず具体策に飛んでおり共感を欠く
✗ 3. 誤り
「私たちの指導通りに行えばうまくいきます」
「私たちの指導通りに行えばうまくいきます」:指導者中心で本人の思いを尊重しておらず不適切
✓ 4. 正しい
「これまでの食事で工夫したことを一緒に振り返りましょう」
「これまでの食事で工夫したことを一緒に振り返りましょう」:努力を認め主体性を支える共感的な関わり
ポイント
  • インスリン導入は病状進行に伴う治療段階で努力の失敗ではない
  • 患者のこれまでの努力を認め共感的に受け止める
  • 本人の主体性を尊重するエンパワメント支援
  • 指導者中心・自責を強める言葉かけは避ける
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