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理由で解く 看護師国試

Q108A029 疾病の成り立ちと回復の促進

出典:第108回看護師国家試験(2019)午前 問29
問題
Aさん(45歳、男性)は、10年ぶりに会った友人から顔貌の変化を指摘された。顔貌変化を図に示す。Aさんの顔貌変化を引き起こしたホルモンはどれか。
図
選択肢
1 成長ホルモン
2 副甲状腺ホルモン
3 副腎皮質ホルモン
4 甲状腺刺激ホルモン
解答
正解1(成長ホルモン)
解説

成人で数年かけて進む顔貌の粗大化(鼻・口唇・眉弓・下顎の肥大)は、成長ホルモン過剰による先端巨大症の徴候である。

図は同一人物の顔貌を「10年前」と「現在」で比較したもので、現在では鼻が大きくなり、口唇が厚く肥厚し、眉弓(前頭部)が前方に突出し、下顎が前下方へ突出して顔全体が粗大化している。これは成長ホルモンの持続的な過剰分泌による先端巨大症(末端肥大症)の典型的な顔貌変化である。骨端線が閉鎖した成人では、成長ホルモン過剰により身長は伸びず、手足の末端や顔面の骨・軟部組織が肥大し、指輪や靴のサイズが合わなくなる、顔つきが変わるといった徐々に進行する変化を生じる。原因の多くは下垂体前葉の成長ホルモン産生腫瘍である。したがって、この顔貌変化を引き起こしたホルモンは成長ホルモンであり、正答は1となる。

✓ 1. 正しい
成長ホルモン
現在の顔貌に見られる鼻の肥大・口唇の肥厚・眉弓部の突出・下顎の突出という顔つきの粗大化は、成長ホルモン過剰による先端巨大症(末端肥大症)の特徴的な顔貌変化である
✗ 2. 誤り
副甲状腺ホルモン
カルシウム・リン代謝を調節するホルモンで、過剰でも骨・腎への影響が中心であり、図のような顔貌の粗大化は起こさない
✗ 3. 誤り
副腎皮質ホルモン
過剰(Cushing症候群)では満月様顔貌(ムーンフェイス)・中心性肥満を来すが、図に描かれた鼻・下顎の肥大や骨・軟部組織の粗大化とは様相が異なる
✗ 4. 誤り
甲状腺刺激ホルモン
甲状腺を刺激するホルモンで、単独過剰は甲状腺機能亢進を来すが、図のような顔貌の粗大化の直接原因ではない
ポイント
  • 先端巨大症=成長ホルモン過剰(多くは下垂体腺腫)
  • 成人は末端肥大・特徴的顔貌、小児は巨人症
  • IGF-1上昇、糖尿病・高血圧を合併しやすい
比較表
ホルモン過剰と特徴的顔貌
ホルモン過剰による所見
成長ホルモン先端巨大症(眉弓突出・下顎前突・末端肥大)
副腎皮質ホルモンCushing症候群(満月様顔貌・中心性肥満)
甲状腺ホルモン眼球突出(Basedow病)・頻脈・体重減少
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