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理由で解く 看護師国試

Q107P109 精神看護学

出典:第107回看護師国家試験(2018)午後 問109
問題
Aさん(23歳、女性)。両親との3人暮らし。Aさんは大学受験に失敗して以来、自宅に引きこもりがちになった。1年前から手洗いを繰り返すようになり、最近では夜中も起き出して手を洗い、手の皮膚が荒れてもやめなくなった。心配した母親が付き添って受診したところ、Aさんは強迫性障害と診断された。母親は、Aさんについて「中学生までは成績優秀で、おとなしい子どもだった」と言う。Aさんには極度に疲労している様子がみられたことから、その日のうちに任意入院となった。
入院後、Aさんは主治医と話し合い、1日の手洗いの回数を決めたが、毎日その回数を超えて手洗いを続けている。看護師が確認するといつも洗面所にいる。Aさんが決めた回数を超えて洗面所で手洗いを続けているときに、看護師がとる対応で適切なのはどれか。
選択肢
1 手洗いを続けてしまうことについてAさんと一緒に話し合う。
2 病棟は清潔であることをAさんに説明する。
3 主治医にAさんの隔離について相談する。
4 Aさんと決めた手洗いの回数を増やす。
解答
正解1(手洗いを続けてしまうことについてAさんと一緒に話し合う。)
解説

強迫行為を頭ごなしに禁止・否定せず、本人と一緒にその体験や困難を振り返り、回数を守れない背景を共に考える関わりが適切。

強迫性障害では、不安を打ち消すための手洗いなどの強迫行為を本人も「やめたいのにやめられない」と感じていることが多い。決めた回数を超えたことを叱責したり無理に制止すると不安が高まり治療関係も損なわれる。看護師は本人と一緒に、なぜ続けてしまうのか・どんな不安があるのかを話し合い、自らの行動を振り返り対処を考えられるよう支援する。これは曝露反応妨害法などの治療の土台にもなる。

✓ 1. 正しい
手洗いを続けてしまうことについてAさんと一緒に話し合う。
強迫行為をやめられない体験や不安を本人と共有し、行動を振り返る支援で適切
✗ 2. 誤り
病棟は清潔であることをAさんに説明する。
論理的説明は強迫観念の軽減に結びつかず、患者の苦痛への理解にもならない
✗ 3. 誤り
主治医にAさんの隔離について相談する。
自傷他害の切迫がない強迫行為に隔離は不適切で、患者の権利を侵害しうる
✗ 4. 誤り
Aさんと決めた手洗いの回数を増やす。
強迫行為を助長し治療目標に反する
ポイント
  • 強迫行為は叱責・強制制止しない
  • 本人と一緒に振り返り不安を共有する
  • 曝露反応妨害法の土台となる関わり
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