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理由で解く 看護師国試

Q107P099 老年看護学

出典:第107回看護師国家試験(2018)午後 問99
問題
Aさん(87歳、男性)。3年前にAlzheimer〈アルツハイマー〉型認知症と診断された。1年前に妻が亡くなってから1人で暮らしている。日常生活は問題なく送れていたが、最近Aさんは薬を飲み忘れることが増えてきたり、電話の応対ができなかったりすることがあり、日常生活に支障が出るようになった。
普段は入浴を楽しみにしていたAさんが、1週前に浴室で誤って冷たい水をかぶってしまい、それ以来「お風呂に入ると寒いから嫌だ」と言って、入浴を拒否するようになった。この日も「お風呂は寒い」と言って入浴を拒否している。看護師が浴室と脱衣室の室温を確認すると26℃〜28℃にあたためられていた。また、施設内の温度は一定に設定されており、浴室から部屋まで移動する間も寒さを感じることはなかった。Aさんへの対応として適切なのはどれか。
選択肢
1 入浴の必要性を説明する。
2 特殊浴槽での入浴を勧める。
3 一緒に湯の温度を確認する。
4 今日は入浴しなくてよいと伝える。
解答
正解3(一緒に湯の温度を確認する。)
解説

冷水をかぶった不快体験に基づく「寒い」という訴えに寄り添い、一緒に湯温を確認して安心感を与える。

Aさんの入浴拒否は、冷たい水をかぶった不快な体験が「お風呂=寒い」という記憶・感情として残ったことによる。室温は適切なので、拒否を無理に説得したり放置するのではなく、本人の「寒い」という不安に共感し、一緒に湯の温度を確かめて「温かくて安心して入れる」ことを実感してもらう関わりが適切。本人の体験・感情を尊重しながら安心を得られるよう支援する。

✗ 1. 誤り
入浴の必要性を説明する。
清潔の理屈を説いても「寒い」という不快な感情・不安は解消されず、認知症では効果が乏しい
✗ 2. 誤り
特殊浴槽での入浴を勧める。
特殊浴槽は自力入浴が困難な人向けで、Aさんの拒否理由(寒さの不安)とは無関係で不要
✓ 3. 正しい
一緒に湯の温度を確認する。
本人の不安に寄り添い、温かさを実感して安心を得られる。拒否の背景に配慮した対応で適切
✗ 4. 誤り
今日は入浴しなくてよいと伝える。
拒否をそのまま受け入れるだけで、清潔保持や不安解消につながらず問題を先送りする
ポイント
  • 拒否の背景(不快体験・感情)を理解する
  • 説得や放置でなく気持ちに寄り添う
  • 一緒に湯温を確認し安心を実感してもらう
  • 本人の体験・感情を尊重した支援
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