学習トップ理由で解く 看護師国試第5章 ▸ 状況設定 / Q107A091

理由で解く 看護師国試

Q107A091 成人看護学

出典:第107回看護師国家試験(2018)午前 問91
問題
Aさん(56歳、男性)は、コンビニエンスストアの店長で自動車を運転して通勤している。不規則な生活が続き、ストレスが溜まることも多く、十分な睡眠がとれないこともあった。荷物を運ぶときに胸部の圧迫感が繰り返し出現し受診したところ、狭心症が疑われたため検査をすることになった。脂質異常症の既往がある。
Aさんの運動負荷心電図検査(トレッドミル運動負荷試験)の結果を図に示す。このときの心電図の所見で適切なのはどれか。
図
選択肢
1 発作時はST低下がある。
2 発作時はP波が低下している。
3 安静時は異常Q波がある。
4 安静時は冠性T波がある。
5 安静時と発作時ともにQRS幅が拡大している。
解答
正解1(発作時はST低下がある。)
解説

労作性狭心症の運動負荷心電図では、発作時(運動時)に心筋虚血を反映したST低下が出現する。

図はトレッドミル運動負荷試験の心電図で、上段【発作時】、下段【安静時】が対比されている。安静時はR波直立・ST部分は基線上・T波直立と正常だが、発作時(運動負荷による狭心症発作時)にはQRS後のST部分が基線より下方へ偏位し、ST低下(ST下降)が出現している。労作性狭心症では運動負荷により心筋の酸素需要が供給を上回り虚血が生じ、その心電図所見としてST低下が現れ、安静で改善するのが典型である。したがって「発作時はST低下がある」が適切。P波低下・安静時の異常Q波・冠性T波・QRS幅拡大はいずれも本図に認めない。

✓ 1. 正しい
発作時はST低下がある。
発作時(運動負荷時)の波形でQRS後のST部分が基線より下方へ偏位しており、心筋虚血を示すST低下が確認できる
✗ 2. 誤り
発作時はP波が低下している。
発作時のP波に明らかな低下はなく、主所見はST低下である
✗ 3. 誤り
安静時は異常Q波がある。
安静時波形に異常Q波は認めない
✗ 4. 誤り
安静時は冠性T波がある。
安静時のT波は直立正常で、深い左右対称の陰性T波(冠性T波)は認めない
✗ 5. 誤り
安静時と発作時ともにQRS幅が拡大している。
安静時・発作時ともにQRS幅は正常範囲で拡大していない
ポイント
  • 労作性狭心症=労作時(虚血時)にST低下
  • 安静時心電図は正常のことが多い
  • 運動負荷試験で虚血を誘発して評価する
比較表
虚血性心疾患の主な心電図所見
病態代表的な心電図所見
労作性狭心症(発作時)ST低下(水平型・下降型)
異型狭心症(攣縮)一過性のST上昇
急性心筋梗塞ST上昇・異常Q波・冠性T波
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 看護師国試
App Store入手