学習トップ理由で解く 看護師国試第5章 ▸ 一般 / Q106P117

理由で解く 看護師国試

Q106P117 成人看護学

出典:第106回看護師国家試験(2017)午後 問117
問題
Aさん(60歳、男性)は、自宅近くを散歩中に突然の胸痛が出現し、救急車を要請した。救急隊到着時のバイタルサインは、呼吸数28/分、脈拍100/分、血圧80/40mmHgであった。冷汗が著明で、前胸部から左肩にかけての激痛を訴えていた。問診で狭心症の既往歴があることが分かった。入院時の検査で急性心筋梗塞と診断された。
このときの検査所見として適切なのはどれか。
選択肢
1 心電図のST上昇
2 左肺呼吸音の減弱
3 クレアチンキナーゼ〈CK〉の下降
4 胸部エックス線写真での心陰影の縮小
解答
正解1(心電図のST上昇)
解説

急性心筋梗塞(ST上昇型)では、心筋の貫壁性虚血を反映して心電図でST上昇がみられる。

Aさんは突然の前胸部から左肩にかけての激痛、冷汗、血圧80/40mmHgのショック状態で急性心筋梗塞と診断された。冠動脈閉塞による貫壁性の心筋虚血・壊死では、心電図で障害電流を反映したST上昇が特徴的に出現する(ST上昇型心筋梗塞)。心筋壊死により心筋逸脱酵素であるCKやCK-MB、トロポニンは上昇するため『CKの下降』は誤り。心筋梗塞は肺疾患ではないため左肺呼吸音減弱は起こらず、心不全を合併すれば心陰影は拡大しうるため『心陰影の縮小』も誤りである。

✓ 1. 正しい
心電図のST上昇
冠動脈閉塞による貫壁性心筋虚血を反映し、ST上昇型心筋梗塞で特徴的にみられる
✗ 2. 誤り
左肺呼吸音の減弱
心筋梗塞は肺の含気低下を来す疾患ではなく、呼吸音減弱は生じない
✗ 3. 誤り
クレアチンキナーゼ〈CK〉の下降
心筋壊死により心筋逸脱酵素であるCKは上昇するため下降は誤り
✗ 4. 誤り
胸部エックス線写真での心陰影の縮小
心不全合併では心陰影は拡大しうるもので、縮小はみられない
ポイント
  • 急性心筋梗塞〈STEMI〉=心電図でST上昇
  • 心筋逸脱酵素CK・CK-MB・トロポニンは上昇
  • 典型症状:持続する前胸部痛・冷汗・放散痛(左肩)
比較表
急性心筋梗塞でみられる主な所見
検査所見
心電図ST上昇・異常Q波・冠性T波
血液(心筋逸脱酵素)CK・CK-MB・トロポニン上昇
症状持続する胸痛・冷汗・放散痛
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