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理由で解く 看護師国試

Q106P112 成人看護学

出典:第106回看護師国家試験(2017)午後 問112
問題
Aさん(78歳、男性)は、尿路感染症による敗血症で入院し、5日が経過した。中心静脈ラインから輸液ポンプを使用して乳酸加リンゲル液が投与され、その側管からシリンジポンプを使用してノルアドレナリンが投与されている。
朝9時、日勤の看護師が訪室したとき、シリンジポンプの閉塞と輸液ポンプの気泡混入の、2つのアラームが作動した。ノルアドレナリンの入ったシリンジは残量があり、乳酸加リンゲル液のボトルが空になっていた。各ポンプおよび各輸液ラインの状況を図に示す。看護師がアラームを停止した後に行うこととして最も優先度が高いのはどれか。
図
選択肢
1 乳酸加リンゲル液を準備する。
2 ノルアドレナリンを準備する。
3 輸液ポンプ内のラインの気泡を除く。
4 輸液ラインの閉塞や屈曲がないか確認する。
解答
正解4(輸液ラインの閉塞や屈曲がないか確認する。)
解説

残量があるのに閉塞アラームが鳴るノルアドレナリン(昇圧薬)ラインは血圧低下に直結するため、まずライン閉塞・屈曲の有無を確認するのが最優先。

図は輸液スタンドに固定されたシリンジポンプ(左・ノルアドレナリン)と輸液ポンプ(右・乳酸加リンゲル液)、および患者(Aさん)へ向かう輸液ラインを示している。上部の乳酸加リンゲル液ボトルは空になっており、これが輸液ポンプの気泡混入アラームの原因である。一方、左のシリンジには薬液が残っているのにシリンジポンプが閉塞アラームを出している。ノルアドレナリンは昇圧薬であり、投与が中断されると急激な血圧低下(ショック)を来す。薬液が残っているのに送れないのはラインの閉塞・屈曲が原因と考えられるため、最優先でラインの閉塞・屈曲の有無を確認して解除する必要がある。乳酸加リンゲル液(空)や輸液ポンプの気泡除去は生命維持の緊急度が相対的に低く、ノルアドレナリンは残量があるため新規準備は不要であり、いずれも最優先ではない。

✗ 1. 誤り
乳酸加リンゲル液を準備する。
図上部の乳酸加リンゲル液ボトルは空だが、補液の緊急度は昇圧薬の閉塞対応より低く、最優先ではない
✗ 2. 誤り
ノルアドレナリンを準備する。
図左のシリンジポンプ内シリンジには薬液が残っており、閉塞アラームの原因は残量不足ではないため、新規準備は不要
✗ 3. 誤り
輸液ポンプ内のラインの気泡を除く。
図右の輸液ポンプ(乳酸加リンゲル液ライン)はボトルが空となり気泡混入アラームが鳴っているが、昇圧薬ラインの閉塞解除より優先度は低い
✓ 4. 正しい
輸液ラインの閉塞や屈曲がないか確認する。
図左のシリンジポンプはノルアドレナリン(昇圧薬)を送っており閉塞アラーム作動。残量があるのに送れない=ライン閉塞・屈曲が疑われ、昇圧薬中断は急激な血圧低下(ショック)を招くため、最優先でラインの閉塞・屈曲を確認・解除する
ポイント
  • 敗血症性ショックではノルアドレナリンによる血圧維持が生命線
  • シリンジ残量ありの閉塞アラーム=ラインの屈曲・閉塞を疑う
  • 優先度は『生命維持に直結する昇圧薬の中断解除』が最上位
比較表
2つのアラームへの対応の優先度
アラーム投与薬臨床的意味優先度
シリンジポンプ閉塞ノルアドレナリン(昇圧薬)循環維持薬が届かず血圧低下の危険高(最優先で原因解除)
輸液ポンプ気泡混入乳酸加リンゲル液(補液)補液の一時中断・空ボトル相対的に低い
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