学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ O. 下肢の局所解剖・脈管・神経 / Q1037

理由で解く 解剖学

Q1037 運動器系

出典:鍼灸 第4回(1996) 問題20
問題
膝窩の上外壁を形成する筋はどれか。
選択肢
1 大腿二頭筋
2 外側広筋
3 半腱様筋
4 腓腹筋
解答
正解1(大腿二頭筋)
解説
✓ 1. 正しい
大腿二頭筋
膝窩は膝関節後方の菱形のくぼみで、上外側壁=大腿二頭筋(腱)、上内側壁=半腱様筋・半膜様筋、下外側壁=腓腹筋外側頭、下内側壁=腓腹筋内側頭で囲まれる。大腿二頭筋は坐骨結節と大腿骨粗線外側唇から起こり腓骨頭に停止するため、膝窩の外側上方を外側から下内方へ斜走し、膝窩の上外壁を形成する。膝窩内を脛骨神経、膝窩動脈、膝窩静脈、小伏在静脈、総腓骨神経が通り、特に膝窩動脈の拍動は膝を軽く屈曲させた状態で触知できる。総腓骨神経は大腿二頭筋腱の内側縁に沿って下行し、腓骨頭を巻くように走るため、この部位での圧迫で腓骨神経麻痺を起こしやすい。
✗ 2. 誤り
外側広筋
外側広筋は大腿四頭筋の一部で大腿前面外側に位置し、膝蓋骨を経て脛骨粗面に停止する伸筋。膝窩(膝関節後面)の壁は形成しない。
✗ 3. 誤り
半腱様筋
半腱様筋は膝窩の上内側壁を形成する(半膜様筋とともに)。坐骨結節から脛骨粗面内側(鵞足)へ下行するため内側に位置する。
✗ 4. 誤り
腓腹筋
腓腹筋は膝窩の下壁(内・外側頭で下内側壁・下外側壁)を形成する。上壁ではない。
ポイント
  • 膝窩は上外=大腿二頭筋、上内=半腱・半膜様筋、下外=腓腹筋外側頭、下内=腓腹筋内側頭で囲まれる菱形窩。
  • 覚え方のコツ: 「上はハムストリングス(外は二頭、内は半腱半膜)」「下は腓腹筋(二頭)」と上下で筋群を分ける。
  • 関連知識: 膝窩内を外上から内下へ脛骨神経→膝窩動脈→膝窩静脈の順に深部へ配列。総腓骨神経は大腿二頭筋腱の内縁を下行。
  • よくある間違い: 腓腹筋を上壁と誤認/外側広筋を膝窩の壁と混同(前面の筋)。
  • 臨床応用: 膝窩動脈瘤は膝窩拍動亢進として触知。ベーカー嚢腫(膝窩嚢腫)は半膜様筋と腓腹筋内側頭の間に発生。腓骨頭部の圧迫で総腓骨神経麻痺を起こす。
比較表
膝窩の壁 構成筋(腱)
上外側壁 大腿二頭筋
上内側壁 半腱様筋、半膜様筋
下外側壁 腓腹筋外側頭
下内側壁 腓腹筋内側頭
膝関節包、膝窩面(大腿骨)、膝窩筋
内容 脛骨神経、膝窩動静脈、小伏在静脈、総腓骨神経
解説画像
鍼灸 第4回(1996) 問題20|膝窩の上外壁を形成する筋はどれか。 解説図
鍼灸 第4回(1996) 問題20|膝窩の上外壁を形成する筋はどれか。
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