学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ N. 下肢の運動 / Q1027

理由で解く 解剖学

Q1027 運動器系

出典:鍼灸 第12回(2004) 問題20
問題
足関節の内反に働く筋はどれか。
選択肢
1 後脛骨筋
2 長指伸筋
3 第三腓骨筋
4 長腓骨筋
解答
正解1(後脛骨筋)
解説
✓ 1. 正しい
後脛骨筋
後脛骨筋は下腿骨間膜後面から起こり、内果後方の足根管を通って舟状骨・楔状骨・立方骨・第2〜4中足骨底に停止する最深層の屈筋である。脛骨神経支配で、足関節の底屈と内反を強力に行い、縦足弓の内側部を高く保つ働きをもつ。足を内反させる主動筋として前脛骨筋(背屈+内反)とともに重要である。
✗ 2. 誤り
長指伸筋
長指伸筋は腓骨内側面・脛骨外側顆・下腿骨間膜から起こり第2〜5指の指背腱膜に停止する下腿前面の伸筋で、深腓骨神経支配。作用は足指(第2〜5)の伸展と足関節の背屈・外反で、外反側に働く。
✗ 3. 誤り
第三腓骨筋
第三腓骨筋は長指伸筋の一部から分かれて第5中足骨底背面に停止する。深腓骨神経支配で足関節の背屈と外反を助け、内反には働かない。
✗ 4. 誤り
長腓骨筋
長腓骨筋は腓骨頭と腓骨上部外側面から起こり、外果後方を回って足底を横断し内側楔状骨と第1中足骨底に停止する。浅腓骨神経支配で、足関節の底屈と外反を行う(内反の拮抗筋)。
ポイント
  • 足の内反筋:前脛骨筋(背屈+内反)、後脛骨筋(底屈+内反)、長母指伸筋・長指屈筋・長母指屈筋が補助。
  • 覚え方のコツ: 「内側を通る腱=内反、外側を通る腱=外反」。腱が足の縦軸より内側を通れば内反、外側なら外反と機械的に判定できる。
  • 関連知識: 底屈+内反=後脛骨筋(深層屈筋群)、底屈+外反=腓骨筋群、背屈+内反=前脛骨筋、背屈+外反=第三腓骨筋+長指伸筋。
  • よくある間違い: 長腓骨筋・短腓骨筋を内反と誤る(外果後方を通るので外反)。第三腓骨筋の名前から内反と誤る(実際は背屈+外反)。
  • 臨床応用: 後脛骨筋機能不全(PTTD)では内側縦アーチが低下し扁平足となる。慢性的な内側足部痛や足関節の不安定性をきたし、中高年女性に多い。
比較表
足関節の運動 主動筋 補助筋
背屈+内反 前脛骨筋 長母指伸筋
背屈+外反 第三腓骨筋 長指伸筋
底屈+内反 後脛骨筋 長指屈筋、長母指屈筋
底屈+外反 長腓骨筋、短腓骨筋
底屈のみ(中立) 下腿三頭筋 足底筋
解説画像
鍼灸 第12回(2004) 問題20|足関節の内反に働く筋はどれか。 解説図
鍼灸 第12回(2004) 問題20|足関節の内反に働く筋はどれか。
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