学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ M. 下肢の筋 / Q1021

理由で解く 解剖学

Q1021 運動器系

出典:鍼灸 第31回(2023) 問題18
問題
下腿の筋でが内果の後下方を通るのはどれか。
選択肢
1 長腓骨筋
2 下腿三頭筋
3 後脛骨筋
4 長母指伸筋
解答
正解3(後脛骨筋)
解説
✗ 1. 誤り
長腓骨筋
長腓骨筋の腱は外果の後方を通り、腓骨筋支帯下を走行する。内果後方ではなく外果後方が通路である。
✗ 2. 誤り
下腿三頭筋
下腿三頭筋(腓腹筋・ヒラメ筋)は合して踵骨腱(アキレス腱)を形成し、そのまま踵骨隆起に停止する。内果や外果の後方は通らない。
✓ 3. 正しい
後脛骨筋
後脛骨筋は下腿骨間膜後面から起こり、屈筋支帯(足根管)の下で内果の後下方を通って足底に達し、舟状骨・楔状骨・立方骨・第2〜4中足骨底に停止する。脛骨神経支配で、足関節の底屈と内反を主作用として行い、縦足弓の内側部を高く保つ働きをもつ。内果後方を通る順序(前から後へ)は「後脛骨筋→長指屈筋→(後脛骨動静脈・脛骨神経)→長母趾屈筋」の順で、覚え方として「Tom Dick And Harry(Tibialis posterior→Digitorum longus→Artery-Nerve→Hallucis longus)」が知られる。
✗ 4. 誤り
長母指伸筋
長母趾伸筋は下腿前面の伸筋群で、腱は足関節前面の伸筋支帯下を通って母趾末節骨底に停止する。内果後方ではなく前方を通る。
ポイント
  • 足根管(内果後方)の通過順:前から後脛骨筋→長指屈筋→後脛骨動静脈・脛骨神経→長母趾屈筋。
  • 覚え方のコツ: 「Tom Dick And Harry」=Tibialis post.→Digitorum longus→Artery-Nerve→Hallucis longus。英語頭文字の順序で記憶。
  • 関連知識: 後脛骨筋は下腿屈筋群深層3筋(後脛骨筋・長指屈筋・長母趾屈筋)の最前方。縦足弓内側部の保持に重要。
  • よくある間違い: 後脛骨筋と前脛骨筋の通過位置を混同する(後脛骨は内果後、前脛骨は足関節前面)。
  • 臨床応用: 後脛骨筋腱機能不全は成人期扁平足の主因で、内側縦アーチが低下し歩行時の疼痛・変形を生じる。足根管症候群では脛骨神経絞扼により足底のしびれ・疼痛。
比較表
位置 通過構造(前→後)
足関節前面(伸筋支帯下) 前脛骨筋、長母趾伸筋、前脛骨動脈・深腓骨神経、長指伸筋、第三腓骨筋
外果後方(腓骨筋支帯下) 長腓骨筋、短腓骨筋
内果後方(屈筋支帯下/足根管) 後脛骨筋、長指屈筋、後脛骨動静脈・脛骨神経、長母趾屈筋
解説画像
鍼灸 第31回(2023) 問題18|下腿の筋でが内果の後下方を通るのはどれか。 解説図
鍼灸 第31回(2023) 問題18|下腿の筋でが内果の後下方を通るのはどれか。
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