学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ M. 下肢の筋 / Q1017

理由で解く 解剖学

Q1017 運動器系

出典:鍼灸 第25回(2017) 問題18
問題
単関節筋はどれか。
選択肢
1 薄筋
2 縫工筋
3 大内転筋
4 大腿直筋
解答
正解3(大内転筋)
解説
✗ 1. 誤り
薄筋
薄筋は恥骨下枝から起こり脛骨粗面内側(鵞足)に停止するため、股関節と膝関節の両方をまたぐ2関節筋である。股関節の内転と膝関節の屈曲・内旋を行う。
✗ 2. 誤り
縫工筋
縫工筋は上前腸骨棘から起こり脛骨粗面内側(鵞足)に停止し、股関節と膝関節の両方に作用する2関節筋である。股関節の屈曲・外転・外旋と膝関節の屈曲・内旋を行う。
✓ 3. 正しい
大内転筋
大内転筋は恥骨下枝・坐骨枝・坐骨結節から起こり、大腿骨粗線内側唇・内転筋結節に停止する内転筋群最大の筋で、起始・停止ともに寛骨と大腿骨の範囲内にあるため股関節のみに作用する単関節筋である。股関節の内転を主作用とし、上部線維は屈曲、下部線維は伸展にも働く。大部分は閉鎖神経支配だが、下部の一部に坐骨神経の枝を受ける。
✗ 4. 誤り
大腿直筋
大腿直筋は下前腸骨棘から起こり、膝蓋骨・膝蓋靱帯を経て脛骨粗面に停止する。大腿四頭筋のうち唯一寛骨から起こる2関節筋で、股関節の屈曲と膝関節の伸展を行う。
ポイント
  • 単関節筋は1つの関節だけをまたぐ筋。大内転筋は起始(寛骨)・停止(大腿骨)ともに大腿骨範囲で、股関節のみに作用。
  • 覚え方のコツ: 鵞足3筋(縫工・薄・半腱様)はすべて2関節筋。大腿四頭筋のうち大腿直筋のみ2関節筋、広筋群は単関節筋。
  • 関連知識: 2関節筋は複合運動が可能だが、両関節で同時に最大収縮できない(腱固定作用)。例:大腿直筋は股関節屈曲+膝伸展で同時最大収縮が困難。
  • よくある間違い: 内転筋群を一括して単関節筋と考え、薄筋(2関節)を含めてしまう。
  • 臨床応用: 2関節筋の肉離れ(ハムストリングス、大腿直筋)はストレッチ時に両関節の位置関係で発症しやすい。
比較表
またぐ関節 分類
大内転筋 股関節 単関節筋
短内転筋、長内転筋 股関節 単関節筋
薄筋 股関節+膝関節 2関節筋
縫工筋 股関節+膝関節 2関節筋
大腿直筋 股関節+膝関節 2関節筋
外側・中間・内側広筋 膝関節 単関節筋
解説画像
鍼灸 第25回(2017) 問題18|単関節筋はどれか。 解説図
鍼灸 第25回(2017) 問題18|単関節筋はどれか。
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