学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ M. 下肢の筋 / Q1013

理由で解く 解剖学

Q1013 運動器系

出典:鍼灸 第20回(2012) 問題20
問題
大腿骨の粗線に付着する筋はどれか。
選択肢
1 半膜様筋
2 半腱様筋
3 長内転筋
4 薄筋
解答
正解3(長内転筋)
解説
✗ 1. 誤り
半膜様筋
半膜様筋は坐骨結節から起こり、脛骨内側顆後部に停止する。停止先は下腿(脛骨)であり、大腿骨の粗線には付着しない。
✗ 2. 誤り
半腱様筋
半腱様筋は坐骨結節から起こり、鵞足を形成して脛骨粗面の内側に停止する。停止先は脛骨粗面内側で、大腿骨の粗線には付着しない。
✓ 3. 正しい
長内転筋
長内転筋は恥骨体前面から起こり、大腿骨粗線の内側唇に停止する内転筋群の代表筋である。閉鎖神経支配で股関節の内転と屈曲を行う。大腿骨後面の粗線は直立二足歩行に必要な筋付着部で、内側唇には大腿四頭筋の内側縁や内転筋群(短内転筋・大内転筋・長内転筋)が、外側唇には大腿二頭筋短頭や外側広筋が付着する。
✗ 4. 誤り
薄筋
薄筋は恥骨下枝前面から起こり、鵞足を形成して脛骨粗面の内側に停止する。停止先は脛骨側で、大腿骨の粗線には付着しない(内転筋群だが粗線停止ではない例外)。
ポイント
  • 大腿骨粗線の内側唇には長内転筋・短内転筋・大内転筋が、外側唇には大腿二頭筋短頭が付着する。
  • 覚え方のコツ: 粗線=大腿骨後面の縦走隆起。「内側唇=内転筋群、外側唇=二頭筋短頭」と対比。
  • 関連知識: 内転筋群(長・短・大内転筋)はいずれも粗線内側唇に停止する。大腿四頭筋の外側広筋は粗線外側唇、内側広筋は粗線内側唇からも起こる。
  • よくある間違い: 内転筋群全員が粗線停止と思い込み、薄筋(鵞足停止)を選択する/ハムストリングスの停止を粗線と誤認する(実際は脛骨・腓骨)。
  • 臨床応用: キック動作やサッカーの切り返しで内転筋群に肉離れが生じやすく、粗線付近の圧痛として現れる(鼠径部痛症候群)。
比較表
部位 付着する筋
粗線内側唇 長内転筋、短内転筋、大内転筋、内側広筋(起始)
粗線外側唇 大腿二頭筋短頭、外側広筋(起始)
小転子 腸腰筋(停止)
大転子 中殿筋、小殿筋、梨状筋(停止)
解説画像
鍼灸 第20回(2012) 問題20|大腿骨の粗線に付着する筋はどれか。 解説図
鍼灸 第20回(2012) 問題20|大腿骨の粗線に付着する筋はどれか。
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