学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ M. 下肢の筋 / Q1000

理由で解く 解剖学

Q1000 運動器系

出典:鍼灸 第14回(2006) 問題18
問題
腱が足の上伸筋支帯を通るのはどれか。
選択肢
1 足底筋
2 後脛骨筋
3 前脛骨筋
4 ヒラメ筋
解答
正解3(前脛骨筋)
解説
✗ 1. 誤り
足底筋
足底筋は下腿三頭筋の内側に沿う細く小さい筋で、その腱は踵骨腱の内側縁に合流して踵骨に至る。下腿後面の屈筋群に属するため、前面の伸筋支帯は通過しない。
✗ 2. 誤り
後脛骨筋
後脛骨筋は下腿骨間膜後面から起こり、内果後方の屈筋支帯下(足根管)を通過して足底に至る下腿後面深層の屈筋である。伸筋支帯は通らない。
✓ 3. 正しい
前脛骨筋
前脛骨筋は脛骨外側面と下腿骨間膜から起こり、足関節前面の上伸筋支帯と下伸筋支帯の下を通って内側楔状骨・第1中足骨底に停止する。深腓骨神経支配で、足関節の背屈と内反を行う下腿前面伸筋群の主動筋である。上伸筋支帯は足関節のやや上方、下伸筋支帯は足背前面にあり、前脛骨筋・長母指伸筋・長指伸筋・第三腓骨筋の腱を押さえて弓弦作用を防ぐ。
✗ 4. 誤り
ヒラメ筋
ヒラメ筋は下腿後面の屈筋で、腓腹筋と合して踵骨腱となり踵骨隆起に停止する。足関節の前面を通過しないため上伸筋支帯は通らない。
ポイント
  • 上・下伸筋支帯の下を通るのは下腿前面の伸筋群4筋:前脛骨筋・長母指伸筋・長指伸筋・第三腓骨筋。
  • 覚え方のコツ: 足関節の3つの支帯「前面=伸筋支帯(伸筋群)/内後方=屈筋支帯(屈筋群)/外側=腓骨筋支帯(腓骨筋群)」と筋群でセット化。
  • 関連知識: 伸筋腱の位置は内側から「前脛骨筋→長母指伸筋→長指伸筋→第三腓骨筋」の順。長母指伸筋腱のすぐ外側を足背動脈が走行する。
  • よくある間違い: 後脛骨筋を伸筋支帯と誤る(屈筋支帯=足根管)/ヒラメ筋や足底筋(後面筋)を前面と混同する。
  • 臨床応用: 前脛骨筋腱は下垂足の診断で最も目立つ背屈腱として観察される。深腓骨神経麻痺では前脛骨筋が働かず、足関節の背屈が困難となる。
比較表
足関節部の3つの支帯 位置 下を通る筋腱
上・下伸筋支帯 足関節前面 前脛骨筋、長母指伸筋、長指伸筋、第三腓骨筋
屈筋支帯(足根管) 内果後方 後脛骨筋、長指屈筋、長母指屈筋(+脛骨神経、後脛骨動静脈)
上・下腓骨筋支帯 外果後方 長腓骨筋、短腓骨筋
解説画像
鍼灸 第14回(2006) 問題18|腱が足の上伸筋支帯を通るのはどれか。 解説図
鍼灸 第14回(2006) 問題18|腱が足の上伸筋支帯を通るのはどれか。
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