学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ M. 下肢の筋 / Q0979

理由で解く 解剖学

Q0979 運動器系

出典:鍼灸 第1回(1993) 問題19
問題
筋の作用について誤っているのはどれか。
選択肢
1 三角筋前部線維は肩関節を屈曲する。
2 大内転筋は膝関節を屈曲する。
3 最長筋は脊柱を後屈する。
4 大殿筋は股関節を伸展する。
解答
正解2(大内転筋は膝関節を屈曲する。)
解説
✗ 1.
三角筋前部線維は肩関節を屈曲する。
✗ 正しい。(記述は正しい。) 三角筋前部は鎖骨外側1/3から起こり肩関節の前方を通って三角筋粗面に至るため、上腕の前方挙上(屈曲)を担う。
✓ 2. 誤り
大内転筋は膝関節を屈曲する。
(設問は「誤っているのはどれか」のためこれが正解。) 大内転筋は恥骨下枝・坐骨枝・坐骨結節から起こり、大腿骨粗線内側唇と内転筋結節に停止する。作用は股関節の内転が主で、上部線維は股関節屈曲、下部線維は股関節伸展に関与する。しかし大内転筋は大腿骨のみに停止し下腿には及ばないため、膝関節には作用しない。膝関節の屈曲を担うのはハムストリングス(大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋)、腓腹筋、縫工筋、薄筋、膝窩筋などである。薄筋は内転筋群に属するが膝関節屈曲にも関与する点で大内転筋とは異なる。
✗ 3.
最長筋は脊柱を後屈する。
✗ 正しい。(記述は正しい。) 最長筋は脊柱起立筋群の一つで、脊柱両側を縦走し両側同時収縮で脊柱を後屈(伸展)、片側収縮で同側へ側屈する。
✗ 4.
大殿筋は股関節を伸展する。
✗ 正しい。(記述は正しい。) 大殿筋は殿筋粗面と腸脛靭帯に停止し、股関節伸展の主動筋。階段昇り・立ち上がり・走行時に強く収縮する。
ポイント
  • 大内転筋は大腿骨止まりのため、股関節内転・屈伸には関与するが膝関節には作用しない。
  • 覚え方のコツ: 「鵞足=膝屈曲あり(薄筋・縫工・半腱様)」「大内転筋=膝に届かない」と2関節筋と1関節筋を区別。
  • 関連知識: 大腿の内転筋群で膝関節に作用するのは薄筋のみ(鵞足を形成し膝関節屈曲・内旋を行う)。
  • よくある間違い: 「内転筋群はすべて膝に作用しない」と誤認(薄筋は例外)/大内転筋を膝屈曲筋と混同。
  • 臨床応用: 鵞足炎(縫工・薄筋・半腱様筋の停止部炎症)は膝内側痛の原因。ハムストリングスの損傷ではなく内転筋群の肉離れは内転筋管付近に起こりやすい。
比較表
股関節 膝関節
大内転筋 内転(上部で屈曲、下部で伸展) 作用なし
薄筋 内転 屈曲、内旋
大腿二頭筋長頭 伸展 屈曲、外旋
半腱様筋・半膜様筋 伸展 屈曲、内旋
大殿筋 伸展(主)、外旋 腸脛靭帯緊張で伸展補助
解説画像
鍼灸 第1回(1993) 問題19|筋の作用について誤っているのはどれか。 解説図
鍼灸 第1回(1993) 問題19|筋の作用について誤っているのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 解剖学
App Store入手