学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ L. 上肢の局所解剖・脈管・神経 / Q0966

理由で解く 解剖学

Q0966 運動器系

出典:あマ指 第6回(1998) 問題38
問題
腋窩を囲む筋でないのはどれか。
選択肢
1 大胸筋
2 棘上筋
3 前鋸筋
4 大円筋
解答
正解2(棘上筋)
解説
✗ 1.
大胸筋
✗ 正しい。 大胸筋は腋窩の前壁を構成する主要筋である。小胸筋とともに腋窩前壁を形成し、上腕骨大結節稜に停止する。
✓ 2. 誤り
棘上筋
棘上筋は肩甲骨棘上窩から起こり上腕骨大結節上部に停止する回旋筋腱板の1筋で、肩関節外転の始動に働く。位置的に肩甲棘の上方を走るため腋窩(脇の下のくぼみ)の壁を構成しない。腋窩は前壁=大胸筋・小胸筋、後壁=広背筋・大円筋・肩甲下筋、内側壁=前鋸筋(+側胸壁)、外側壁=上腕骨(結節間溝)により囲まれる四角錐状の空間であり、棘上筋は肩の上面を走行する筋で腋窩構成には関与しない。
✗ 3.
前鋸筋
✗ 正しい。 前鋸筋は腋窩の内側壁を構成する。第1〜8肋骨から起こり肩甲骨内側縁に停止し、長胸神経支配で肩甲骨下角を前方に引く。
✗ 4.
大円筋
✗ 正しい。 大円筋は広背筋・肩甲下筋とともに腋窩の後壁を構成する。肩甲骨下角から起こり上腕骨小結節稜に停止する。
ポイント
  • 腋窩の4壁:前壁=大胸筋・小胸筋、後壁=広背筋・大円筋・肩甲下筋、内側壁=前鋸筋、外側壁=上腕骨。
  • 覚え方のコツ: 前「大小胸」・後「広大肩甲下」・内「前鋸」・外「上腕骨」。棘上筋は肩の「上」にあり腋窩の壁にならない。
  • 関連知識: 腋窩は上腕と胸壁の間のくぼみで、底面の皮膚は腋毛を生やす腋窩皮膚。内部には腋窩動脈・静脈、腕神経叢、腋窩リンパ節が密集する。
  • よくある間違い: 棘上筋を回旋筋腱板の一員として「腋窩に関与する」と誤解/肩甲下筋を内側壁と取り違える(後壁)。
  • 臨床応用: 腋窩リンパ節は乳癌のセンチネルリンパ節として重要で、郭清術後は長胸神経(前鋸筋)損傷で翼状肩甲の合併症がある。鍼灸では極泉(腋窩中央)の刺鍼には腋窩動静脈・神経束への注意が必要。
比較表
腋窩の壁 構成筋・構造
前壁 大胸筋・小胸筋
後壁 広背筋・大円筋・肩甲下筋
内側壁 前鋸筋(+側胸壁の肋骨・肋間筋)
外側壁 上腕骨(結節間溝)
解説画像
あマ指 第6回(1998) 問題38|腋窩を囲む筋でないのはどれか。 解説図
あマ指 第6回(1998) 問題38|腋窩を囲む筋でないのはどれか。
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