学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ J. 上肢の筋 / Q0950

理由で解く 解剖学

Q0950 運動器系

出典:あマ指 第19回(2011) 問題21
問題
尺骨に停止する筋はどれか。
選択肢
1 上腕二頭筋
2 上腕三頭筋
3 腕橈骨筋
4 長掌筋
解答
正解2(上腕三頭筋)
解説
✗ 1. 誤り
上腕二頭筋
上腕二頭筋は長頭と短頭の2頭から起こり「橈骨粗面」に停止する。停止腱の一部は前腕筋膜に移行する二頭筋腱膜となる。停止部は橈骨であり尺骨ではない。
✓ 2. 正しい
上腕三頭筋
上腕三頭筋は長頭(肩甲骨関節下結節)・外側頭(上腕骨後面外側)・内側頭(上腕骨後面内側)の3頭から起こり、合して大きな停止腱となって「尺骨肘頭」に停止する。橈骨神経支配で、肘関節を強力に伸展させる。また長頭は大円筋と小円筋の間を通って腋窩隙を内側腋窩隙と外側腋窩隙に分ける。
✗ 3. 誤り
腕橈骨筋
腕橈骨筋は上腕骨外側縁から起こり「橈骨茎状突起」に停止する。前腕の回内外中間位で肘関節を屈曲する。停止は橈骨。
✗ 4. 誤り
長掌筋
長掌筋は上腕骨内側上顆から起こり「手掌腱膜」(屈筋支帯浅層を通過)に移行する。停止は尺骨ではなく手掌腱膜である。
ポイント
  • 中核要点: 尺骨に停止する主な筋は上腕三頭筋・肘筋(肘頭)、上腕筋(尺骨粗面)。橈骨に停止するのは上腕二頭筋・腕橈骨筋・円回内筋・回外筋・橈側手根屈筋など。
  • 覚え方のコツ: 「肘を伸ばす系は尺骨(肘頭)」「肘を曲げて回す系は橈骨」。上腕三頭筋+肘筋は肘頭、上腕筋は尺骨粗面に付着するが回旋には関与しない。
  • 関連知識: 上腕三頭筋の3頭の起始—長頭のみ肩甲骨(関節下結節)、外側頭と内側頭は上腕骨後面。橈骨神経は内側頭と外側頭の間を走る。
  • よくある間違い: 上腕二頭筋の停止を「尺骨」と誤答する(橈骨粗面が正しい)/腕橈骨筋を尺骨停止と混同する。
  • 臨床応用: 上腕三頭筋腱断裂は稀だが、橈骨神経麻痺では本筋が麻痺すると肘伸展不能となる(ただし腋窩部より末梢の障害では温存されることが多い)。
比較表
停止 支配神経
上腕三頭筋 尺骨肘頭 橈骨神経
上腕二頭筋 橈骨粗面 筋皮神経
上腕筋 尺骨粗面 筋皮神経
腕橈骨筋 橈骨茎状突起 橈骨神経
長掌筋 手掌腱膜 正中神経
肘筋(参考) 尺骨上部後面 橈骨神経
解説画像
あマ指 第19回(2011) 問題21|尺骨に停止する筋はどれか。 解説図
あマ指 第19回(2011) 問題21|尺骨に停止する筋はどれか。
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