学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ J. 上肢の筋 / Q0940

理由で解く 解剖学

Q0940 運動器系

出典:鍼灸 第14回(2006) 問題29
問題
腋窩神経支配の筋はどれか。
選択肢
1 棘上筋
2 棘下筋
3 大円筋
4 小円筋
解答
正解4(小円筋)
解説
✗ 1. 誤り
棘上筋
棘上筋は肩甲骨棘上窩から起こり大結節上部に停止する。肩甲上神経支配で、肩関節外転を始動する。
✗ 2. 誤り
棘下筋
棘下筋は棘下窩から起こり大結節中部に停止。肩甲上神経支配で肩関節を外旋する。棘上筋と同じく肩甲上神経が支配する「棘の上下コンビ」である。
✗ 3. 誤り
大円筋
大円筋は肩甲骨下角から起こり小結節稜に停止する。肩甲下神経支配で、肩関節の内転・内旋を行う。小円筋と名前は似ているが支配神経・作用が全く異なる。
✓ 4. 正しい
小円筋
小円筋は肩甲骨外側縁から起こり上腕骨大結節下部に停止し、肩関節を外旋する。腋窩神経支配で、上肢帯筋の中で腋窩神経支配となるのは三角筋と小円筋の2筋のみである。腋窩神経は腕神経叢の後神経束から分枝し、外側腋窩隙(大円筋・小円筋・上腕三頭筋長頭・上腕骨で囲まれる四辺形腔)を通って後方に回り込み、三角筋と小円筋を支配する。
ポイント
  • 中核要点: 腋窩神経の支配筋は「三角筋」と「小円筋」の2筋のみ。腋窩神経は外側腋窩隙(四辺形腔)を通って肩関節後方に回り込む。
  • 覚え方のコツ: 「腋窩神経=三角筋+小円筋」のセットで覚える。大円筋と小円筋は作用・神経が全く逆(小円筋は腋窩神経・外旋、大円筋は肩甲下神経・内旋)。
  • 関連知識: 腋窩神経はC5-6由来。皮枝は上腕上部外側の皮膚("肩章の皮膚")を支配する。
  • よくある間違い: 小円筋と大円筋の神経支配を混同する/棘下筋を腋窩神経支配と誤認する(肩甲上神経支配)。
  • 臨床応用: 腋窩神経麻痺(肩関節脱臼・上腕骨外科頸骨折で生じる)では、三角筋麻痺により肩関節外転不能、肩上部外側の感覚障害("肩章部のしびれ")が生じる。
比較表
支配神経 起始 作用
棘上筋 肩甲上神経 棘上窩 肩関節外転(始動)
棘下筋 肩甲上神経 棘下窩 肩関節外旋
小円筋 腋窩神経 肩甲骨外側縁 肩関節外旋
三角筋 腋窩神経 鎖骨・肩峰・肩甲棘 肩関節外転・屈曲・伸展
大円筋 肩甲下神経 肩甲骨下角 肩関節内転・内旋
肩甲下筋 肩甲下神経 肩甲下窩 肩関節内旋
解説画像
鍼灸 第14回(2006) 問題29|腋窩神経支配の筋はどれか。 解説図
鍼灸 第14回(2006) 問題29|腋窩神経支配の筋はどれか。
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