学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ J. 上肢の筋 / Q0937

理由で解く 解剖学

Q0937 運動器系

出典:鍼灸 第13回(2005) 問題17
問題
上腕骨の大結節に停止する筋はどれか。
選択肢
1 三角筋
2 棘下筋
3 大円筋
4 肩甲下筋
解答
正解2(棘下筋)
解説
✗ 1. 誤り
三角筋
三角筋は鎖骨外側1/3・肩峰・肩甲棘から起こり、上腕骨外側面中央部の三角筋粗面に停止する。腋窩神経支配で、肩関節の外転・屈曲・伸展を行う。
✓ 2. 正しい
棘下筋
棘下筋は肩甲骨後面の棘下窩から起こり、肩関節包の後面をまたいで上腕骨大結節に停止する。肩甲上神経支配で、肩関節の外旋を行う。大結節には棘上筋・棘下筋・小円筋の3筋が上から順に停止し、これらは肩甲下筋(小結節停止)とともに回旋筋腱板(ローテータカフ)を構成する。大結節は肩関節後面と上面をまたぐ筋の停止部として拡大している。
✗ 3. 誤り
大円筋
大円筋は肩甲骨下角から起こり、上腕骨小結節稜に停止する。肩甲下神経支配で肩関節の内転・内旋を行う。広背筋と並走・類似作用で「広背筋の妹分」とも称される。
✗ 4. 誤り
肩甲下筋
肩甲下筋は肩甲下窩から起こり、肩関節前面をまたいで上腕骨小結節に停止する。肩甲下神経支配、肩関節の内旋筋で、回旋筋腱板の前面を構成する。
ポイント
  • 中核要点: 上腕骨大結節には棘上筋・棘下筋・小円筋が上から順に停止し(外転・外旋筋)、小結節には肩甲下筋が停止する(内旋筋)。これら4筋が回旋筋腱板(ローテータカフ)を構成する。
  • 覚え方のコツ: 「大結節=外回し3兄弟(棘上・棘下・小円)+外転」「小結節=内回しの肩甲下筋」。外旋筋は後面、内旋筋は前面から肩関節をまたぐと位置関係で理解する。
  • 関連知識: 大胸筋は大結節稜、広背筋・大円筋は小結節稜に停止する。結節「稜」は結節間溝の両側の骨稜で、結節本体とは区別される。
  • よくある間違い: 大円筋を大結節停止と誤認する(実際は小結節稜)/三角筋の停止を大結節と混同する(三角筋粗面に停止)。
  • 臨床応用: 回旋筋腱板損傷(腱板断裂)では棘上筋腱の断裂が最多。肩峰下を通過する際の衝突(インピンジメント)が原因となる。
比較表
停止部位 作用 神経
大結節上部 棘上筋 肩関節外転 肩甲上神経
大結節中部 棘下筋 肩関節外旋 肩甲上神経
大結節下部 小円筋 肩関節外旋 腋窩神経
小結節 肩甲下筋 肩関節内旋 肩甲下神経
小結節稜 大円筋・広背筋 内転・内旋 肩甲下神経・胸背神経
大結節稜 大胸筋 内転・内旋 内・外側胸筋神経
解説画像
鍼灸 第13回(2005) 問題17|上腕骨の大結節に停止する筋はどれか。 解説図
鍼灸 第13回(2005) 問題17|上腕骨の大結節に停止する筋はどれか。
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