学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ H. 体幹の筋 / Q0899

理由で解く 解剖学

Q0899 運動器系

出典:あマ指 第33回(2025) 問題16
問題
椎骨横突起に起始するのはどれか。
選択肢
1 広背筋
2 僧帽筋
3 肩甲挙筋
4 大菱形筋
解答
正解3(肩甲挙筋)
解説
✗ 1. 誤り
広背筋
広背筋の起始は下位胸椎(第7胸椎以下)・腰椎・仙骨の「棘突起」、腸骨稜、下位(第9〜12)肋骨、肩甲骨下角であり、椎骨横突起ではない。棘突起起始の筋である点が特徴。
✗ 2. 誤り
僧帽筋
僧帽筋の起始は外後頭隆起、項靭帯、第7頸椎〜全胸椎の「棘突起」であり、横突起ではない。正中の棘突起・項靭帯から始まって肩甲棘・肩峰・鎖骨外側1/3に停止する菱形の扁平筋。
✓ 3. 正しい
肩甲挙筋
肩甲挙筋は第1〜4頸椎の「横突起」から起こり、肩甲骨上角と内側縁上部に停止する。肩甲背神経(C5)支配で、その名の通り肩甲骨を上内方に引き上げる。胸鎖乳突筋の後方につくられる後頸三角の底部を斜めに走り、肩こりの原因筋として臨床的にも重要。頸椎横突起起始の筋としては、中・後斜角筋(頸椎横突起)などもあるが、選択肢中では肩甲挙筋が該当する。
✗ 4. 誤り
大菱形筋
大菱形筋の起始は第1〜4胸椎の「棘突起」で、横突起ではない。小菱形筋も第6・7頸椎棘突起起始で、菱形筋類はすべて棘突起起始。肩甲骨内側縁に停止し肩甲背神経支配。
ポイント
  • 肩甲挙筋は頸椎(C1〜4)横突起起始、肩甲骨上角停止、肩甲背神経支配で肩甲骨を上内方に引く。
  • 覚え方のコツ: 「横突起起始=肩甲挙筋・斜角筋・横突棘筋(起始)」「棘突起起始=広背筋・僧帽筋・菱形筋・脊柱起立筋(一部)」で起始ごとに分類。
  • 関連知識: 頸椎横突起の構造は前結節と後結節があり、前・中・後斜角筋も頸椎横突起起始(前結節・後結節)。第6頸椎横突起前結節は頸動脈結節で、総頸動脈の圧迫点。
  • よくある間違い: 大菱形筋を「横突起起始」と誤る(棘突起起始)/広背筋・僧帽筋と肩甲挙筋で起始を混同する。
  • 臨床応用: 肩甲挙筋の緊張は肩こり・頸部痛の主因の一つ。ストレートネックや長時間PC作業で過緊張しやすく、鍼灸・マッサージの頻出対象。
比較表
起始部位
広背筋 下位胸椎〜腰椎の棘突起、腸骨稜、下位肋骨、肩甲骨下角
僧帽筋 外後頭隆起、項靭帯、C7〜全胸椎の棘突起
肩甲挙筋 第1〜4頸椎横突起
大菱形筋 第1〜4胸椎棘突起
小菱形筋 第6・7頸椎棘突起
斜角筋 頸椎横突起
解説画像
あマ指 第33回(2025) 問題16|椎骨横突起に起始するのはどれか。 解説図
あマ指 第33回(2025) 問題16|椎骨横突起に起始するのはどれか。
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