学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ H. 体幹の筋 / Q0893

理由で解く 解剖学

Q0893 運動器系

出典:鍼灸 第23回(2015) 問題18
問題
大結節稜に停止する筋はどれか。
選択肢
1 大胸筋
2 大円筋
3 小円筋
4 広背筋
解答
正解1(大胸筋)
解説
✓ 1. 正しい
大胸筋
大胸筋は鎖骨部・胸肋部・腹部(腹直筋鞘前葉)の3部から起こり、上腕骨の「大結節稜」に停止する浅胸筋で、内側・外側胸筋神経(腕神経叢)支配。上腕の内転・内旋・屈曲に働き、水泳のストロークや腕立て伏せで主動筋となる。結節稜は結節から下方へ続く稜線で、大結節の下方に大結節稜が位置する。
✗ 2. 誤り
大円筋
大円筋は肩甲骨下角の背面から起こり上腕骨の「小結節稜」に停止する。広背筋の下縁に沿って走り、腱は広背筋の腱と合して小結節稜に付くため「広背筋の小さな弟」とも呼ばれる。肩甲下神経支配で肩関節の内転・内旋・伸展に働く。
✗ 3. 誤り
小円筋
小円筋は肩甲骨外側縁上部から起こり上腕骨「大結節」下部に停止する。回旋筋腱板(棘上筋・棘下筋・小円筋=SIT筋+肩甲下筋)の一員で、腋窩神経支配。肩関節の外旋に働く。大結節(結節そのもの)と大結節稜(結節から続く稜線)は別構造。
✗ 4. 誤り
広背筋
広背筋は下位胸椎〜腰椎の棘突起・腸骨稜・下位肋骨・肩甲骨下角から起こり、上腕骨の「小結節稜」に停止する。大円筋と並んで小結節稜に付く2筋として知られ、胸背神経支配で肩関節の内転・内旋・伸展を担う。
ポイント
  • 大結節稜停止筋=大胸筋のみ。小結節稜停止筋は広背筋と大円筋の2筋。
  • 覚え方のコツ: 「大結節稜は大胸筋1本、小結節稜は広背筋+大円筋の2本」。「大胸筋だけ大、小は2つ」と数で対比する。
  • 関連知識: 結節と結節稜は別構造。大結節→SIT筋(棘上・棘下・小円)、小結節→肩甲下筋、大結節稜→大胸筋、小結節稜→広背筋・大円筋。結節と結節稜の間が結節間溝で、上腕二頭筋長頭腱が通る。
  • よくある間違い: 「大結節稜=大結節」と混同/大胸筋を小結節停止と誤る/広背筋を大結節稜と勘違いする。
  • 臨床応用: 結節間溝での上腕二頭筋長頭腱炎。大胸筋断裂はベンチプレスなど重量挙げで発生し、停止部(大結節稜付近)での腱断裂が多い。
比較表
上腕骨の部位 停止/起始筋
大結節 棘上筋・棘下筋・小円筋(SIT筋)
小結節 肩甲下筋
大結節稜 大胸筋
小結節稜 広背筋、大円筋
結節間溝 上腕二頭筋長頭腱が通過
解説画像
鍼灸 第23回(2015) 問題18|大結節稜に停止する筋はどれか。 解説図
鍼灸 第23回(2015) 問題18|大結節稜に停止する筋はどれか。
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