学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ H. 体幹の筋 / Q0891

理由で解く 解剖学

Q0891 運動器系

出典:鍼灸 第21回(2013) 問題20
問題
肩甲骨に付着する筋とその付着する部位との組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 棘上筋 ───── 肩峰
2 小円筋 ───── 関節下結節
3 小胸筋 ───── 烏口突起
4 小菱形筋 ──── 下角
解答
正解3(小胸筋 ───── 烏口突起)
解説
✗ 1. 誤り
棘上筋 ───── 肩峰
棘上筋は肩甲骨の「棘上窩」から起こり、上腕骨大結節上部に停止する。肩峰は停止部ではなく肩甲棘の外側延長上にある突起で、三角筋の起始部となる。棘上筋は腕神経叢からの肩甲上神経支配で、肩関節外転初動(0〜30°)に働く回旋筋腱板の一員。
✗ 2. 誤り
小円筋 ───── 関節下結節
小円筋は肩甲骨の「外側縁上部」から起こり、上腕骨大結節下部に停止する。関節下結節は肩甲骨関節窩の下方にあり、上腕三頭筋長頭の起始部である。小円筋は腋窩神経支配で肩関節外旋に働く回旋筋腱板の一員。
✓ 3. 正しい
小胸筋 ───── 烏口突起
小胸筋は第3〜5肋骨の外面から起こり、肩甲骨の烏口突起に停止する深胸筋である。内側・外側胸筋神経支配で、肩甲骨を前下方に引き下げる作用をもつ。烏口突起には他に烏口腕筋の起始・上腕二頭筋短頭の起始も付着し、「烏口突起の3筋」として整理される。
✗ 4. 誤り
小菱形筋 ──── 下角
小菱形筋は第6・7頸椎棘突起から起こり肩甲骨「内側縁」(上部)に停止する。下角は肩甲骨下端の突出部で、前鋸筋や広背筋(二次的起始)が付着する部位である。菱形筋は肩甲背神経支配で肩甲骨を上内方に引く。
ポイント
  • 小胸筋は第3〜5肋骨起始、肩甲骨烏口突起停止の深胸筋で、内側・外側胸筋神経支配。
  • 覚え方のコツ: 「烏口突起の3筋=烏口腕筋(起始)・上腕二頭筋短頭(起始)・小胸筋(停止)」をセットで暗記。
  • 関連知識: 回旋筋腱板(SIT+肩甲下筋)の停止:棘上筋・棘下筋・小円筋は大結節、肩甲下筋は小結節。棘上筋は棘上窩、棘下筋は棘下窩、小円筋は外側縁上部、肩甲下筋は肩甲下窩起始。
  • よくある間違い: 小円筋と上腕三頭筋長頭の起始(関節下結節)を混同/肩峰を停止部と誤る/小菱形筋を下角停止とする誤り。
  • 臨床応用: 小胸筋の過緊張は胸郭出口症候群(特に過外転症候群)の原因となり、腋窩動脈・腕神経叢の圧迫症状をきたす。
比較表
肩甲骨の部位 付着筋
肩峰 三角筋起始、僧帽筋停止
烏口突起 小胸筋停止、烏口腕筋・上腕二頭筋短頭起始
関節下結節 上腕三頭筋長頭起始
関節上結節 上腕二頭筋長頭起始
棘上窩 棘上筋起始
肩甲下窩 肩甲下筋起始
外側縁上部 小円筋起始
内側縁 菱形筋・前鋸筋停止
下角 前鋸筋停止、広背筋(二次)起始
解説画像
鍼灸 第21回(2013) 問題20|肩甲骨に付着する筋とその付着する部位との組合せで正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第21回(2013) 問題20|肩甲骨に付着する筋とその付着する部位との組合せで正しいのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 解剖学
App Store入手