学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ M. 下肢の筋 / Q1016

理由で解く 解剖学

Q1016 運動器系

出典:鍼灸 第21回(2013) 問題21
問題
下肢の筋で大腿骨に付着するのはどれか。
選択肢
1 大腿直筋
2 内閉鎖筋
3 薄筋
4 縫工筋
解答
正解2(内閉鎖筋)
解説
✗ 1. 誤り
大腿直筋
大腿直筋は下前腸骨棘(寛骨)から起こり、大腿四頭筋腱・膝蓋靱帯を経て脛骨粗面に停止する。起始・停止のいずれも大腿骨ではない(2関節筋として大腿骨前面を走行するのみ)。
✓ 2. 正しい
内閉鎖筋
内閉鎖筋は閉鎖膜の内面から起こり、小坐骨孔を通って大腿骨の転子窩に停止する深層外旋筋である。起始は寛骨内側面だが、停止が大腿骨(転子窩)にあることが本問の正解となる。仙骨神経叢支配で股関節を外旋する。選択肢の中で起始・停止のいずれかが大腿骨にあるのは内閉鎖筋のみで、他の3筋はいずれも寛骨起始・脛骨停止の2関節筋である。
✗ 3. 誤り
薄筋
薄筋は恥骨下枝前面から起こり、鵞足を形成して脛骨粗面の内側に停止する。起始・停止ともに大腿骨ではなく、大腿骨を飛び越える2関節筋である。
✗ 4. 誤り
縫工筋
縫工筋は上前腸骨棘から起こり、鵞足として脛骨粗面の内側に停止する。長い帯状の2関節筋で、大腿骨には付着しない。
ポイント
  • 内閉鎖筋は閉鎖膜内面から小坐骨孔を通って大腿骨転子窩に停止する深層外旋筋。
  • 覚え方のコツ: 2関節筋(大腿直筋・薄筋・縫工筋)は大腿骨を「通過」するだけで付着しない。単関節筋は起始・停止が近い骨同士にある。
  • 関連知識: 大腿骨停止筋=殿筋群(殿筋粗面・大転子)、深層外旋筋群(転子窩・転子間稜)、腸腰筋(小転子)、内転筋群(粗線内側唇)。
  • よくある間違い: 大腿直筋の走行が大腿骨前面であることから「大腿骨付着」と誤認する。
  • 臨床応用: 内閉鎖筋は陰部神経ブロック時の指標で、小坐骨孔周辺の触診にも用いられる。股関節全置換術では外旋筋群の切離が必要となる。
比較表
付着パターン
寛骨起始・大腿骨停止(単関節筋) 大殿筋、中殿筋、小殿筋、腸腰筋、深層外旋筋、内転筋群(薄筋以外)
寛骨起始・脛骨/腓骨停止(2関節筋) 大腿直筋、縫工筋、薄筋、ハムストリングス
大腿骨起始・脛骨/腓骨停止 外側広筋、中間広筋、内側広筋、大腿二頭筋短頭、腓腹筋
解説画像
鍼灸 第21回(2013) 問題21|下肢の筋で大腿骨に付着するのはどれか。 解説図
鍼灸 第21回(2013) 問題21|下肢の筋で大腿骨に付着するのはどれか。
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