学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ H. 体幹の筋 / Q0871

理由で解く 解剖学

Q0871 運動器系

出典:鍼灸 第2回(1994) 問題18
問題
脊柱起立筋に属さない筋はどれか。
選択肢
1 腸肋筋
2 最長筋
3 板状筋
4 棘筋
解答
正解3(板状筋)
解説
✗ 1. 誤り
腸肋筋
腸肋筋は脊柱起立筋の最外側に位置し、仙骨背面・腸骨稜から起始して肋骨に停止する筋で、腰腸肋筋・胸腸肋筋・頸腸肋筋に分けられる。脊柱起立筋の一員である。
✗ 2. 誤り
最長筋
最長筋は脊柱起立筋の中間層に位置する筋で、胸最長筋・頸最長筋・頭最長筋に区別される。棘突起または肋骨・横突起に停止し、脊柱起立筋の中央柱を形成する。
✓ 3. 正しい
板状筋
板状筋は深背筋第2層に属するが、脊柱起立筋とは別個の筋群である。下位頸椎および上位胸椎の棘突起・項靱帯から起こり、乳様突起(頭板状筋)や上位頸椎横突起(頸板状筋)に停止して頭頸部の背屈・側屈・回旋に働く。脊柱起立筋は「腸肋筋・最長筋・棘筋」の3筋で構成されるため、板状筋は属さず本問の正答となる。板状筋は固有背筋ではあるが、縦走する脊柱起立筋群とは別系統と理解することが重要である。
✗ 4. 誤り
棘筋
棘筋は脊柱起立筋の最内側に位置し、棘突起から起こり上位の棘突起に停止する筋で、胸棘筋・頸棘筋・頭棘筋に分けられる。脊柱起立筋の内側柱を形成する。
ポイント
  • 脊柱起立筋は「腸肋筋・最長筋・棘筋」の3筋で構成される。外側から腸肋筋・最長筋・棘筋の順で並ぶ。
  • 覚え方のコツ: 「腸・最・棘(ちょう・さい・きょく)」の順番=外側→内側。板状筋は頭頸部固有の筋で脊柱起立筋とは別系統。
  • 関連知識: 固有背筋(深背筋第2層)は「板状筋」「脊柱起立筋(腸肋筋・最長筋・棘筋)」「横突棘筋(半棘筋・多裂筋・回旋筋)」に大別される。全て脊髄神経後枝支配。
  • よくある間違い: 板状筋を脊柱起立筋に含める/横突棘筋群(半棘筋・多裂筋)を脊柱起立筋に含める。脊柱起立筋は縦走3筋のみ。
  • 臨床応用: 腰痛症では脊柱起立筋の筋緊張や圧痛が診断の手がかりとなり、鍼灸では腎兪・大腸兪などの膀胱経1行線が脊柱起立筋上に位置する。急性腰痛(ぎっくり腰)では最長筋・腸肋筋の過収縮が原因となる。
比較表
深背筋第2層 構成筋 位置
板状筋 頭板状筋・頸板状筋 頸部浅層
脊柱起立筋 腸肋筋・最長筋・棘筋 外→内側
横突棘筋群 半棘筋・多裂筋・回旋筋 深層
解説画像
鍼灸 第2回(1994) 問題18|脊柱起立筋に属さない筋はどれか。 解説図
鍼灸 第2回(1994) 問題18|脊柱起立筋に属さない筋はどれか。
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