学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ G. 頭蓋骨 / Q0841

理由で解く 解剖学

Q0841 運動器系

出典:鍼灸 第20回(2012) 問題16
問題
側頭骨にあるのはどれか。
選択肢
1 視神経管
2 翼突管
3 頸動脈管
4 舌下神経管
解答
正解3(頸動脈管)
解説
✗ 1. 誤り
視神経管
視神経管は蝶形骨の小翼基部にあるトンネルで、視神経(II)と眼動脈が通る。側頭骨ではなく蝶形骨の構造物であり、前頭蓋窩と眼窩を結ぶ。
✗ 2. 誤り
翼突管
翼突管は蝶形骨の翼状突起基部を前後に貫く管で、翼突管神経(大錐体神経+深錐体神経)が通り翼口蓋神経節に至る。蝶形骨の構造であり側頭骨には属さない。
✓ 3. 正しい
頸動脈管
頸動脈管は側頭骨錐体部の下面外頸動脈管口から入り、内頸動脈と内頸動脈神経叢(交感神経)を通して錐体の内部をほぼ直角に曲がりながら走り、錐体尖部の内頸動脈管内口に達して破裂孔へ抜ける。側頭骨錐体部の内部を貫く独特の管で、臨床的にも錐体骨折で内頸動脈損傷が問題になる重要構造物である。なお側頭骨には他に内耳孔・顔面神経管・外耳道・茎乳突孔・下顎窩・乳突蜂巣など多数の構造があることも押さえておく。
✗ 4. 誤り
舌下神経管
舌下神経管は後頭骨の大後頭孔外側(後頭顆の上方)にあり、舌下神経(XII)が頭蓋外へ出るための通路である。後頭骨の構造であり、側頭骨とは別である。
ポイント
  • 頸動脈管は側頭骨錐体部を貫き、内頸動脈と内頸動脈交感神経叢が通る。
  • 覚え方のコツ: 「管の名前=通る構造物」が多いが例外あり。頸動脈管=内頸動脈、翼突管=翼突管神経、視神経管=視神経、舌下神経管=舌下神経。
  • 関連知識: 側頭骨にある主な孔・管は頸動脈管・内耳孔・顔面神経管・茎乳突孔・外耳孔・乳突小管。錐体部は内耳と中耳を内蔵する。
  • よくある間違い: 頸静脈孔を側頭骨「単独」と誤認しやすいが、実際は側頭骨と後頭骨の境界にできる複合孔である。
  • 臨床応用: 側頭骨錐体部骨折では内頸動脈損傷や顔面神経麻痺・内耳出血を合併し、髄液耳漏や難聴をきたすことがある。
比較表
管・孔 所属する骨 通過する主な構造
視神経管 蝶形骨小翼 視神経・眼動脈
翼突管 蝶形骨翼状突起 翼突管神経
頸動脈管 側頭骨錐体部 内頸動脈・交感神経叢
舌下神経管 後頭骨 舌下神経
内耳孔 側頭骨錐体部 顔面神経・内耳神経
解説画像
鍼灸 第20回(2012) 問題16|側頭骨にあるのはどれか。 解説図
鍼灸 第20回(2012) 問題16|側頭骨にあるのはどれか。
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