学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ F. 下肢の骨格 / Q0820

理由で解く 解剖学

Q0820 運動器系

出典:あマ指 第29回(2021) 問題15
問題
下肢の関節で関節唇を有するのはどれか。
選択肢
1 股関節
2 膝関節
3 脛腓関節
4 距腿関節
解答
正解1(股関節)
解説
✓ 1. 正しい
股関節
股関節は大腿骨頭が寛骨臼にはまり込む臼状関節(球関節の一種)で、寛骨臼の縁を取り囲むように線維軟骨製の関節唇がつく。関節唇により関節窩が深くなり、立位での体重支持に必要な安定性が得られる。肩関節とともに関節唇をもつ代表例。
✗ 2. 誤り
膝関節
膝関節には関節唇はなく、代わりに関節腔内に内側・外側半月(関節半月)という線維軟骨がある。関節面の適合性を高めて衝撃を緩衝する。
✗ 3. 誤り
脛腓関節
脛腓関節は脛骨外側顆下端と腓骨頭との平面関節で可動性がほとんどなく、関節唇はない。
✗ 4. 誤り
距腿関節
距腿関節は脛骨・腓骨下端と距骨滑車からなるラセン関節(蝶番関節の変形)で、補強するのは三角靭帯(内側)と外側靭帯群。関節唇はない。
ポイント
  • 関節唇を有するのは肩関節と股関節の2つで、下肢では股関節が該当。
  • 覚え方のコツ: 「唇はカタ(肩)とコ(股)」。球関節・臼状関節の深さを補う構造として記憶。
  • 関連知識: 股関節は関節窩が深い臼状関節で、関節唇が加わりさらに安定度が増す。脱臼は外傷性以外では起こりにくい。
  • よくある間違い: 膝関節の関節半月を関節唇と混同。半月は関節腔内、関節唇は関節窩の縁。
  • 臨床応用: 股関節唇損傷(股関節インピンジメント)はスポーツ選手や変形性股関節症で生じ、鼠径部痛・動作時痛の原因となる。
比較表
下肢の関節 補助構造
股関節 関節唇(寛骨臼縁)、大腿骨頭靭帯
膝関節 内側・外側半月、十字靭帯、側副靭帯
脛腓関節 (単純な平面関節)
距腿関節 三角靭帯、外側靭帯群
解説画像
あマ指 第29回(2021) 問題15|下肢の関節で関節唇を有するのはどれか。 解説図
あマ指 第29回(2021) 問題15|下肢の関節で関節唇を有するのはどれか。
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