学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ A. 骨格系総論 / Q0764

理由で解く 解剖学

Q0764 運動器系

出典:あマ指 第17回(2009) 問題16
問題
骨組織について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 骨膜は関節面では欠ける。
2 骨層板の中心にはフォルクマン管がある。
3 ハバース管は緻密質にある。
4 骨髄は造血作用を持つ。
解答
正解2(骨層板の中心にはフォルクマン管がある。)
解説
✗ 1.
骨膜は関節面では欠ける。
✗ 正しい。 骨膜は骨の表面を覆う結合組織性の膜で、血管・神経が豊富に分布し骨の栄養・感覚・再生に重要な役割を持つ。しかし関節軟骨(硝子軟骨)で覆われる関節面では骨膜は欠如する。記述は正しい。骨膜は骨折時の仮骨形成源としても機能する。
✓ 2. 誤り
骨層板の中心にはフォルクマン管がある。
緻密骨の構造単位はオステオン(骨単位)で、同心円状に積層した「骨層板」の中心軸に「ハバース管」が縦走し、そこを血管と神経が走る。ハバース管同士を横方向に連結するのが「フォルクマン管(ボルクマン管)」で、骨の長軸に対してほぼ直角に走る横走管である。したがって骨層板の中心にあるのはフォルクマン管ではなく「ハバース管」であり、この記述は誤り(本問の解答)。ハバース管は骨層板の中心、フォルクマン管は層板を貫かず横方向の連絡路という「縦=ハバース/横=フォルクマン」の関係を明確に区別することが重要である。
✗ 3.
ハバース管は緻密質にある。
✗ 正しい。 ハバース管は緻密骨(緻密質)に特有の構造で、骨長軸に平行して走り中を血管・神経が通過する。海綿骨(海綿質)には骨梁が網目状に走るのみでハバース管構造はない。緻密質=長骨の骨幹部や骨の表層の密な部分にみられる。記述は正しい。
✗ 4.
骨髄は造血作用を持つ。
✗ 正しい。 骨髄腔を満たす赤色骨髄は、成人では胸骨・肋骨・脊椎・腸骨・頭蓋・大腿骨近位端などに残存し、造血(赤血球・白血球・血小板の生成)を担う。加齢とともに一部は脂肪組織に置換され黄色骨髄となる。記述は正しい。
ポイント
  • 緻密骨の骨層板中心にはハバース管(縦走)、横走する連絡管はフォルクマン管。縦横を対で覚える。
  • 覚え方のコツ: 「ハ(縦)ーバース、フォルク(横)マン」。骨単位=オステオンは同心円の輪切り構造。
  • 関連知識: 骨は緻密質(外層)+海綿質(内層)で、海綿質には骨梁のみ。赤色骨髄は造血、黄色骨髄は脂肪組織。
  • よくある間違い: ハバース管とフォルクマン管の方向を逆に覚える/海綿骨にもハバース管があると誤解する。
  • 臨床応用: ハバース管系の血行障害は無菌性骨壊死(大腿骨頭壊死など)の病態に関与。骨粗鬆症では骨梁が粗となる。
比較表
構造 方向 所在 内容
ハバース管 縦走(長軸に平行) 骨層板の中心 血管・神経
フォルクマン管 横走(直角) ハバース管間の連絡 血管・神経
骨層板 同心円状 ハバース管周囲 オステオン構成
骨小腔 層板間 骨細胞
解説画像
あマ指 第17回(2009) 問題16|骨組織について誤っている記述はどれか。 解説図
あマ指 第17回(2009) 問題16|骨組織について誤っている記述はどれか。
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