学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ A. 骨格系総論 / Q0760

理由で解く 解剖学

Q0760 運動器系

出典:あマ指 第12回(2004) 問題20
問題
関節半月がみられるのはどれか。
選択肢
1 顎関節
2 肩関節
3 股関節
4 膝関節
解答
正解4(膝関節)
解説
✗ 1. 誤り
顎関節
顎関節は側頭骨下顎窩と下顎頭の間の関節で、関節腔を上下に分ける「関節円板」を有する。関節円板は全体を貫く円盤状の線維軟骨で、半月状(C字形)に切れ込んだ「関節半月」とは区別される。咀嚼運動の蝶番運動と滑走運動を分担する役割を担う。
✗ 2. 誤り
肩関節
肩関節(肩甲上腕関節)は球関節で、関節円板や関節半月は存在しない。関節窩の浅さを補うために、関節窩の周縁に線維軟骨性の「関節唇(肩関節唇)」が付着し、可動域を広げる一方で安定性を増す。補助装置としては回旋筋腱板(ローテーターカフ)も重要である。
✗ 3. 誤り
股関節
股関節は臼状関節(深い球関節)で、寛骨臼の周縁に線維軟骨性の「寛骨臼唇(関節唇)」が付く。これにより関節窩が深く延長され、大腿骨頭を強固に包み込む。関節円板や関節半月は存在しないため不適。荷重関節としての安定性が優先される構造である。
✓ 4. 正しい
膝関節
膝関節には大腿骨と脛骨の関節面の間に、C字形に切れ込んだ線維軟骨性の「関節半月(内側半月・外側半月)」が存在する。これは関節腔を完全には二分せず、中央が欠けたリング状で、荷重分散・衝撃吸収・関節面の適合向上に寄与する。内側半月は内側側副靱帯と癒着するため損傷時に内側側副靱帯損傷を合併しやすく、スポーツ外傷で臨床的にも重要な構造である。顎関節や胸鎖関節に存在する「関節円板」が関節腔を二分する円盤状であるのと対比される。
ポイント
  • 関節半月は膝関節にのみ存在する線維軟骨性のC字形構造で、関節円板(顎関節・胸鎖関節)と区別する。
  • 覚え方のコツ: 「半月=欠けている=膝だけ」。円板(完全な円盤)は顎・胸鎖、半月(C字に欠け)は膝と対比。
  • 関連知識: 膝関節には関節半月のほか、前十字・後十字靭帯、膝蓋骨(最大の種子骨)があり、顆状関節に分類される。
  • よくある間違い: 関節唇(肩・股)と関節半月・関節円板を混同する/関節円板と関節半月を同義と誤解する。
  • 臨床応用: 半月板損傷(ハーフターン・膝捻り)はスポーツ外傷の代表で、ロッキング・クリック音・McMurray試験陽性を呈する。
比較表
関節 補助構造 形状 線維軟骨の性質
顎関節 関節円板 円盤状(関節腔を二分) 線維軟骨
胸鎖関節 関節円板 円盤状(関節腔を二分) 線維軟骨
膝関節 関節半月(内側・外側) C字形(中央が欠ける) 線維軟骨
肩関節 関節唇 関節窩縁に付くリング 線維軟骨
股関節 寛骨臼唇 臼縁を延長するリング 線維軟骨
解説画像
あマ指 第12回(2004) 問題20|関節半月がみられるのはどれか。 解説図
あマ指 第12回(2004) 問題20|関節半月がみられるのはどれか。
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