学習トップ理由で解く 解剖学第9章 ▸ B. 平衡聴覚器 / Q0722

理由で解く 解剖学

Q0722 感覚器系

出典:あマ指 第6回(1998) 問題36
問題
聴覚器に属さないのはどれか。
選択肢
1 耳介
2 鼓膜
3 三半規管
4 蝸牛
解答
正解3(三半規管)
解説
✗ 1.
耳介
✗ 正しい。 耳介は外耳の構成要素で、皮膚におおわれた弾性軟骨を骨組みとし、外界の音波を集めて外耳道へ導く集音器の役割を果たす。聴覚器に属する。
✗ 2.
鼓膜
✗ 正しい。 鼓膜は外耳と中耳の境界にある楕円形の薄い線維膜で、音波を機械振動に変換する起点となる。聴覚伝音路の中核を担う構造で、聴覚器に属する。
✓ 3. 誤り
三半規管
三半規管は内耳の骨迷路の一部で、互いに直交する3本の半円形の管(前・後・外側)からなる。膨大部内面の膨大部稜の有毛細胞が、内リンパの慣性流動を介して頭部の回転運動(角加速度)を感受する。すなわち平衡覚器であって、聴覚器には属さない。聴覚を司るのは蝸牛のコルチ器であり、平衡覚を担う前庭・半規管とは内耳神経で枝分かれするまで解剖学的経路を共有するものの、機能としては明確に分離される。設問は「聴覚器に属さない」を問うため、平衡覚器である本選択肢が正解となる。
✗ 4.
蝸牛
✗ 正しい。 蝸牛は内耳の骨迷路で、内部の蝸牛管にコルチ器をもつ。聴覚の最終受容部位そのものであり、聴覚器に属する代表的構造。
ポイント
  • 聴覚は外耳・中耳・内耳の蝸牛で成立。内耳のうち前庭・半規管は平衡覚を担い、聴覚器には属さない。
  • 覚え方のコツ: 「聴覚=外耳→鼓膜→耳小骨→蝸牛」と一本道で覚える。半規管・前庭はこの本道から外れた「平衡」担当の支線。
  • 関連知識: 3本の半規管は前半規管・後半規管・外側(水平)半規管。各膨大部の有毛細胞が、頭部回転時の内リンパの慣性流による感覚毛屈曲を電気信号に変換する。
  • よくある間違い: 「内耳=聴覚」と単純化しすぎると、内耳の前庭・半規管が平衡覚であることを忘れる。内耳神経が蝸牛神経(聴覚)と前庭神経(平衡)の2根からなる事実を併せて確認する。
  • 臨床応用: 良性発作性頭位めまい症(BPPV)は半規管に耳石が迷入して回転性めまいを引き起こす。Epley法(半規管耳石置換術)で耳石を卵形嚢に戻すことで治療される。
比較表
機能 経路
聴覚 耳介→外耳道→鼓膜→耳小骨→前庭窓→蝸牛(コルチ器)→蝸牛神経
平衡覚(直線) 卵形嚢・球形嚢の平衡斑→前庭神経
平衡覚(回転) 半規管膨大部稜→前庭神経
解説画像
あマ指 第6回(1998) 問題36|聴覚器に属さないのはどれか。 解説図
あマ指 第6回(1998) 問題36|聴覚器に属さないのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 解剖学
App Store入手