
この図の解説
左の側面図と右の前面図で、眼球を動かす6つの外眼筋と、その支配神経(ローマ数字)を対応させて見てほしい。まず眼窩の奥にある総腱輪を確認する。ここが直筋4本(上・下・内側・外側直筋)の共通の起始である。上直筋・下直筋・内側直筋・下斜筋の4筋はIII動眼神経、上斜筋だけがIV滑車神経、外側直筋だけがVI外転神経の支配である点が最大の要点だ。右図の赤い矢印は各筋の収縮で眼球がどちら向きに回るかを示す。上斜筋の腱が滑車という滑車状の構造をくぐって走行方向を変えるため、上斜筋の作用が「下外側」という一見意外な向きになることも図で確認しておきたい。下段の表は外眼筋(眼球を動かす)と内眼筋(瞳孔・水晶体を調節する平滑筋)を分けて整理している。
学習の要点
- 眼球運動に関わる脳神経は III動眼神経・IV滑車神経・VI外転神経の3つ。IIIが4筋+上眼瞼挙筋を担い、IVは上斜筋、VIは外側直筋だけを担う
- 覚え方のコツ: 「LR6・SO4・残りは3」。外側直筋(Lateral Rectus)=VI、上斜筋(Superior Oblique)=IV、それ以外の外眼筋はすべてIII動眼神経
- 覚え方のコツ: 直筋4本と下斜筋は総腱輪から起こり、上斜筋の腱だけが滑車をくぐって折り返す
- 関連知識: 動眼神経は運動性のほか副交感性も含み、毛様体神経節を経て瞳孔括約筋(縮瞳)と毛様体筋(遠近調節)を支配する。散瞳は交感神経支配の瞳孔散大筋による
- よくある間違い: 上斜筋を「上に向ける筋」と誤解しやすいが、上斜筋の作用は眼球を下外側に向ける。上に向けるのは上直筋
- 臨床応用: VI外転神経麻痺では外側直筋が働かず眼球が外転できない(内斜視)。IV滑車神経麻痺では下方視で複視が出やすい
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
直筋4本(上・下・内側・外側直筋)の共通の起始となる、眼窩深部の腱の輪を( )という。
答えを見る
答え: 総腱輪
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。