学習トップ理由で解く 解剖学第9章 ▸ A. 視覚器 / Q0711

理由で解く 解剖学

Q0711 感覚器系

出典:鍼灸 第31回(2023) 問題23
問題
眼球について正しいのはどれか。
選択肢
1 視神経乳頭では視覚の感度が高い。
2 錐体細胞は主に明暗の識別に働く。
3 眼房水はシュレム管に吸収される。
4 副交感神経は瞳孔散大筋を支配する。
解答
正解3(眼房水はシュレム管に吸収される。)
解説
✗ 1. 誤り
視神経乳頭では視覚の感度が高い。
視神経乳頭は視細胞を欠くため光を感受できない盲点であり、視覚の感度は最低部位である。最高感度なのは中心窩(錐体密集)で、記述は逆になっている。
✗ 2. 誤り
錐体細胞は主に明暗の識別に働く。
錐体細胞は明所視・色覚・高分解能視を担い、中心窩に密集する。明暗の識別に主に働くのは網膜周辺部に多い杆体細胞で、記述は機能が逆。
✓ 3. 正しい
眼房水はシュレム管に吸収される。
眼房水は毛様体上皮で分泌され、後眼房→瞳孔→前眼房→隅角の線維柱帯→強膜静脈洞(シュレム管)→眼静脈の順で流れて吸収される。眼圧は産生量と流出量のバランスで決まり、シュレム管からの流出抵抗が増すと緑内障となる。本選択肢はこの循環の出口を的確に述べており正しい。
✗ 4. 誤り
副交感神経は瞳孔散大筋を支配する。
瞳孔散大筋は交感神経支配であり、副交感神経が支配するのは瞳孔括約筋(動眼神経由来)である。記述は支配神経が逆で誤り。
ポイント
  • 眼房水は線維柱帯を経てシュレム管(強膜静脈洞)に吸収され、眼静脈へ排出される。
  • 覚え方のコツ: 「感度=中心窩、盲点=視神経乳頭、縮瞳=副交感、散瞳=交感」の対の関係を反射的に言えるよう訓練。
  • 関連知識: 線維柱帯は多層の結合組織メッシュで、眼房水はここを通過してシュレム管に入る。線維柱帯の目詰まりが原発開放隅角緑内障の主機序。
  • よくある間違い: 錐体と杆体の機能、括約筋と散大筋の神経支配、は取り違えが頻発。セットで復習する。
  • 臨床応用: プロスタグランジン関連薬は副経路(ぶどう膜強膜流出路)を活性化して眼圧を下げる。β遮断薬は産生抑制により眼圧を下げる。
比較表
項目 正しい対応
視神経乳頭 盲点(視細胞なし)
中心窩 最高視力・色覚(錐体集中)
錐体細胞 明所視・色覚
杆体細胞 暗所視・明暗識別
眼房水流出 隅角→線維柱帯→シュレム管
瞳孔括約筋 副交感(動眼神経)
瞳孔散大筋 交感神経
解説画像
鍼灸 第31回(2023) 問題23|眼球について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第31回(2023) 問題23|眼球について正しいのはどれか。
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