
この図の解説
この図は眼球を後ろから見て、中央にある水晶体と、それを取り囲む毛様体を平面で示している。中心の白く光る円板が水晶体で、そのまわりから放射状に細い線維が伸びているのがチン小帯(毛様体小帯)である。線維の外側で花びらのように並ぶ高まりが毛様体突起、さらにその外周に毛様体筋が輪状に広がり、最外周のギザギザした境界が網膜視部と盲部を分ける鋸状縁にあたる。水晶体は毛様体小帯によって周囲から吊り下げられるように支えられている点に注目したい。毛様体の中の平滑筋性の毛様体筋が収縮・弛緩すると、この小帯を介して水晶体のふくらみが変わり、網膜に映る物体の焦点が調節される。右下の拡大図は前方から見た瞳孔と虹彩で、水晶体の前面を絞りのように縁どっている。
学習の要点
- 水晶体は直径約10mmの両面が凸のレンズ様物質で、特殊な線維状の細胞からなり柔らかく弾性に富む。毛様体小帯(チン小帯)に吊られて支えられる。
- 覚え方のコツ: 「毛様体筋が縮む→小帯がゆるむ→水晶体が厚くなる(近くにピント)」と一連の流れで結びつけると混乱しない。
- 関連知識: 水晶体には血管がなく、栄養は角膜との間を満たす眼房水から供給される。硝子体はさらに後方の空間を満たす。
- よくある間違い: 焦点を調節する筋は「毛様体筋」であって虹彩の筋(瞳孔括約筋・散大筋)ではない。虹彩の筋は光量調節を担う。
- 臨床応用: 水晶体が白く混濁すると白内障、加齢で水分が減り弾性を失って調節力が落ちると老眼になる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
水晶体は血管をもたず、その栄養は角膜との間を満たす( )から供給される。
答えを見る
答え: 眼房水
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。