学習トップ理由で解く 解剖学第9章 ▸ A. 視覚器 / Q0695

理由で解く 解剖学

Q0695 感覚器系

出典:鍼灸 第7回(1999) 問題32
問題
視覚器で正しい記述はどれか。
選択肢
1 瞳孔散大筋は副交感神経に支配される。
2 眼房水は毛様体上皮で分泌される。
3 チン小帯は硝子体の中にみられる。
4 杆状体は視神経乳頭に集中している。
解答
正解2(眼房水は毛様体上皮で分泌される。)
解説
✗ 1. 誤り
瞳孔散大筋は副交感神経に支配される。
瞳孔散大筋は虹彩内を放射状に走る平滑筋で、交感神経支配である。副交感神経支配は輪走する瞳孔括約筋で、動眼神経由来の節後線維が縮瞳を起こす。
✓ 2. 正しい
眼房水は毛様体上皮で分泌される。
眼房水は毛様体の内面をおおう毛様体上皮で血液から分泌される水様透明液で、後眼房から瞳孔を経て前眼房へ流れ、角膜と強膜の境界部にある強膜静脈洞(シュレム管)から眼静脈へ吸収される。産生と吸収のバランスが眼圧を一定に保ち、また無血管の角膜・水晶体に栄養を与える役割を担う。
✗ 3. 誤り
チン小帯は硝子体の中にみられる。
毛様体小帯(チン小帯)は毛様体から水晶体赤道部へ放射状に伸びる細い線維で、水晶体を定位置に保持・支持する。硝子体の中ではなく、水晶体と毛様体の間(後眼房)に存在する。
✗ 4. 誤り
杆状体は視神経乳頭に集中している。
杆状体(杆体細胞)は網膜の周辺部に広く分布し、明暗の識別と暗所視を担う視細胞で1億以上存在する。視神経乳頭は視神経の出口であり、視細胞を持たず光を感じない盲点である。分布と盲点の関係が入れ替わっている。
ポイント
  • 眼房水は毛様体上皮で産生され、後眼房→瞳孔→前眼房→シュレム管の経路で循環する。
  • 覚え方のコツ: 「作る=毛様体/流す=瞳孔/出口=シュレム管」で3点セット記憶。
  • 関連知識: 瞳孔括約筋(輪走・副交感)、瞳孔散大筋(放射・交感)、毛様体筋(副交感=近見調節)の3つの眼内平滑筋の機能を区別する。
  • よくある間違い: チン小帯を硝子体内部に置く誤答が多い。チン小帯は後眼房で水晶体と毛様体をつなぐ懸垂靭帯である。
  • 臨床応用: 眼房水の流出障害(シュレム管詰まり・隅角閉塞)で眼圧が上昇すると緑内障となり、視神経萎縮・視野狭窄をきたす。
比較表
構造 性質 神経支配
瞳孔括約筋 輪走・平滑筋 副交感(動眼神経)
瞳孔散大筋 放射状・平滑筋 交感神経
毛様体筋 平滑筋 副交感(動眼神経)
上眼瞼挙筋 骨格筋 動眼神経(体性運動)
解説画像
鍼灸 第7回(1999) 問題32|視覚器で正しい記述はどれか。 解説図
鍼灸 第7回(1999) 問題32|視覚器で正しい記述はどれか。
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