学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ I. 脳神経 / Q0604

理由で解く 解剖学

Q0604 神経系

出典:鍼灸 第22回(2014) 問題27
問題
舌咽神経と関連するのはどれか。
選択肢
1 毛様体神経節
2 翼口蓋神経節
3 顎下神経節
4 耳神経節
解答
正解4(耳神経節)
解説
✗ 1. 誤り
毛様体神経節
毛様体神経節は動眼神経(III)副交感の中継点で、眼窩内の視神経外側に位置する。節後線維は短毛様神経として瞳孔括約筋と毛様体筋を支配する。舌咽神経とは系統が異なる。
✗ 2. 誤り
翼口蓋神経節
翼口蓋神経節は顔面神経(VII)の大錐体神経が翼突管を経由して中継する副交感神経節で、涙腺・鼻粘膜・口蓋腺へ節後線維を送る。顔面神経系の神経節であり、舌咽神経との関連はない。
✗ 3. 誤り
顎下神経節
顎下神経節は顔面神経(VII)の鼓索神経経由の副交感中継点で、顎下腺と舌下腺の分泌を支配する節後線維を送る。VII 系統の神経節であり、舌咽神経とは無関係である。
✓ 4. 正しい
耳神経節
舌咽神経(IX)の副交感節前線維は延髄の下唾液核を起始核とし、下神経節から鼓室神経として分岐して鼓室内で鼓室神経叢をつくり、小錐体神経として卵円孔近くから出て「耳神経節」に入る。耳神経節で節後線維にシナプス交代した後、下顎神経(V3)の枝である耳介側頭神経に合流して耳下腺に到達し、漿液性唾液分泌を支配する。舌咽神経は味覚・一般感覚(舌後1/3・咽頭)・嚥下運動(茎突咽頭筋)・唾液分泌(耳下腺)・頸動脈小体からの化学受容を担う「多機能混合神経」で、その副交感の関門が耳神経節である。
ポイント
  • 舌咽神経(IX)の副交感中継点は耳神経節。節後線維は耳介側頭神経に合流して耳下腺を支配する。
  • 覚え方のコツ: 「耳の神経節は IX→耳下腺」と一直線で覚える。耳下腺だけ VII 本流ではなく IX 支配である点が要注意。
  • 関連知識: 耳下腺は VII が「貫く」が分泌支配はしない。分泌は IX(副交感)、血管運動は交感神経。VII は耳下腺内で表情筋へ向かう通過神経にすぎない。
  • よくある間違い: 耳下腺の分泌神経を「顔面神経」と誤答するミスが頻出。顔面神経は顎下腺・舌下腺の分泌支配で、耳下腺は舌咽神経。
  • 臨床応用: フライ症候群(味覚性発汗)は耳下腺術後に IX 副交感線維が迷走再生して皮膚の汗腺に接続し、食事時に耳前部が発汗する現象。解剖学的理解があると機序が読み解ける。
比較表
神経節 所属脳神経 節前線維起点 支配腺
毛様体 III 動眼神経副核 瞳孔括約筋・毛様体筋
翼口蓋 VII 上唾液核→大錐体神経 涙腺・鼻腺
顎下 VII 上唾液核→鼓索神経 顎下腺・舌下腺
IX 下唾液核→小錐体神経 耳下腺
解説画像
鍼灸 第22回(2014) 問題27|舌咽神経と関連するのはどれか。 解説図
鍼灸 第22回(2014) 問題27|舌咽神経と関連するのはどれか。
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