学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ F. 大脳 / Q0531

理由で解く 解剖学

Q0531 神経系

出典:鍼灸 第22回(2014) 問題26
問題
内包が通るのはどれか。
選択肢
1 尾状核とレンズ核の間
2 淡蒼球と被殻の間
3 被殻と前障の間
4 前障と島の間
解答
正解1(尾状核とレンズ核の間)
解説
✓ 1. 正しい
尾状核とレンズ核の間
内包は「尾状核とレンズ核の間」および「視床とレンズ核の間」を走る白質で、V字に屈曲したV字の角を膝、前方を前脚、後方を後脚と呼ぶ。前脚が尾状核とレンズ核(被殻)の間、膝が視床の前面、後脚が視床とレンズ核(淡蒼球)の間を通る。運動野から下行する錐体路(皮質脊髄路・皮質核路)は主に後脚を、視床からの感覚投射線維(視床皮質路)は後脚と膝、視放線は後脚後部、聴放線は後脚最下部をそれぞれ通過する重要な投射線維の束である。
✗ 2. 誤り
淡蒼球と被殻の間
淡蒼球と被殻はレンズ核の内側・外側を成す隣接する一体の灰白質で、両者の間には内包は通らない。両者の境界は髄板で区切られる。
✗ 3. 誤り
被殻と前障の間
被殻と前障の間を走るのは「外包」(さらに前障と島の間を走るのが最外包)で、内包ではない。内包・外包・最外包の位置関係は水平断で理解する。
✗ 4. 誤り
前障と島の間
前障と島皮質の間を走るのは「最外包」であり、内包ではない。内包は大脳基底核の深部(レンズ核内側〜視床外側)を走る。
ポイント
  • 内包はV字の投射線維束で、前脚(尾状核とレンズ核の間)・膝・後脚(視床とレンズ核の間)の3部に分かれ、錐体路など大脳皮質⇔下位中枢の主要連絡路となる。
  • 覚え方のコツ: 水平断図で内から外へ「視床―内包―レンズ核―外包―前障―最外包―島」と順序で覚える。内包は「内側の包」で大脳の中心、外包・最外包は外側の薄い白質板。
  • 関連知識: 内包後脚には錐体路・視床皮質路・視放線・聴放線など運動・感覚・視覚・聴覚の主要投射線維が密集して通る。
  • よくある間違い: 内包と外包・最外包を取り違える/淡蒼球と被殻の間に内包があると誤解する(両者はレンズ核として一体)、が典型ミス。必ず水平断で位置確認。
  • 臨床応用: 内包後脚の梗塞・出血(中大脳動脈レンズ核線条体動脈領域)では、わずかな病変でも対側片麻痺・半身感覚障害・同名半盲を伴う重篤な症状を呈する。ラクナ梗塞の好発部位である。
比較表
白質板 位置(内→外) 主な通過線維
内包(前脚) 尾状核とレンズ核の間 前頭橋路・視床皮質線維
内包(膝) 視床前面 皮質核路(顔面への錐体路)
内包(後脚) 視床とレンズ核(淡蒼球)の間 皮質脊髄路・視床皮質路・視放線・聴放線
外包 被殻と前障の間 連合線維(上縦束の一部)
最外包 前障と島皮質の間 連合線維(島への連絡)
解説画像
鍼灸 第22回(2014) 問題26|内包が通るのはどれか。 解説図
鍼灸 第22回(2014) 問題26|内包が通るのはどれか。
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