
この図の解説
図の左側は瞳孔括約筋で、瞳孔の縁を輪状に取り囲む筋束が描かれている。この輪が収縮すると瞳孔は締まって小さくなり、これを縮瞳という。支配は動眼神経(Ⅲ)に混ざる副交感線維で、中脳の動眼神経副核から出た節前線維が毛様体神経節で節後線維に交代し、眼球内に入って瞳孔括約筋に達する。右側は瞳孔散大筋で、瞳孔から外へ放射状に伸びる矢印が筋線維の走行を示す。この放射状の筋が収縮すると瞳孔の縁が外側へ引かれて大きくなり、これを散瞳という。支配は交感神経である。両筋は瞳孔径を拮抗的に調節する内眼筋で、明所では縮瞳、暗所や興奮時には散瞳が起こる。同じ内眼筋の毛様体筋も副交感(Ⅲ)支配で、収縮すると水晶体が厚くなり近くに焦点を合わせる。
学習の要点
- 瞳孔括約筋は輪状で縮瞳、瞳孔散大筋は放射状で散瞳を起こす拮抗的な内眼筋である。
- 覚え方のコツ: 「括約」は締めて小さく(縮瞳)、「散大」は広げて大きく(散瞳)と字面どおりに結びつける。図の輪状=副交感、放射状=交感と形で分ける。
- 関連知識: 瞳孔括約筋と毛様体筋を支配する副交感線維は動眼神経に混ざり、毛様体神経節でニューロンを交代する。毛様体筋の収縮で水晶体が厚くなり近方視となる。
- よくある間違い: 縮瞳を交感神経、散瞳を副交感神経と逆に覚えること。副交感=縮瞳(括約筋)、交感=散瞳(散大筋)が正しい。
- 臨床応用: 動眼神経麻痺では副交感線維も障害され、瞳孔括約筋が働かず散瞳が続く。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
瞳孔散大筋は( )神経に支配され、収縮すると瞳孔が大きくなる。
答えを見る
答え: 交感
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。