学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ C. 脳幹 / Q0507

理由で解く 解剖学

Q0507 神経系

出典:鍼灸 第10回(2002) 問題30
問題
脳幹に属さないのはどれか。
選択肢
1 中脳
2 小脳
3
4 延髄
解答
正解2(小脳)
解説
✗ 1.
中脳
✗ 正しい。 中脳は脳幹の最上部で、橋の前方に続く細くくびれた部分である。大脳脚・被蓋・四丘体からなり、錐体路・錐体外路の中継および眼球運動中枢を含むため、脳幹の明確な構成要素である。
✓ 2. 誤り
小脳
脳幹は延髄・橋・中脳の3部(文献により間脳を含めることもある)から構成される。小脳は脳幹の背面にかぶさるように隆起する別個の構造で、左右の小脳半球と虫部、3対の小脳脚からなり、上・中・下小脳脚を介して中脳・橋・延髄と連結するが、脳幹そのものには含まれない。機能的にも脳幹が生命維持中枢(呼吸・循環)や脳神経核を担うのに対し、小脳は運動の協調・平衡の調整を担う独立した中枢として位置づけられる。
✗ 3.
✗ 正しい。 橋は延髄と中脳の間に位置する脳幹の一部で、腹側の横橋線維が左右の小脳半球を橋のように連結する。第V・VI・VII・VIII脳神経核を含み、橋被蓋と橋底部からなる。脳幹の典型的な構成要素である。
✗ 4.
延髄
✗ 正しい。 延髄は大後頭孔を越えて頭蓋内へ延びる脳幹の最下部で、腹側の錐体・外側のオリーブ・背側の菱形窩底部を持つ。呼吸中枢・心拍中枢・血圧中枢など生命維持中枢を含み、脳幹の最も基本的な構成要素である。
ポイント
  • 脳幹は下から延髄・橋・中脳の3部(文献により間脳を加える)からなり、小脳は脳幹に含まれない。
  • 覚え方のコツ: 「大脳を支える幹」が脳幹で、「延・橋・中」=下から順に覚える。小脳は「小脳脚で脳幹に橋渡しする」別の中枢と記憶。
  • 関連知識: 脳幹は第III〜XII脳神経核と生命維持中枢(呼吸・循環・嚥下・嘔吐)を含む。小脳は3対の小脳脚(上=中脳、中=橋、下=延髄)で脳幹と結合する。
  • よくある間違い: 「脳幹に小脳を入れてしまう」誤り。背面に隣接するが別の中枢である。間脳を脳幹に入れるかは教科書により異なる点にも注意。
  • 臨床応用: 脳幹(特に延髄)の全機能停止=脳死の診断要件。小脳障害(脳幹ではなく)では同側の運動失調を生じ、脳幹障害(呼吸停止・意識障害)とは臨床像が大きく異なる。
解説画像
鍼灸 第10回(2002) 問題30|脳幹に属さないのはどれか。 解説図
鍼灸 第10回(2002) 問題30|脳幹に属さないのはどれか。
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