学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ H. 伝導路 / Q0564

理由で解く 解剖学

Q0564 神経系

出典:あマ指 第7回(1999) 問題33
問題
遠心性伝導路はどれか。
選択肢
1 錐体外路
2 体性感覚路
3 味覚路
4 視覚路
解答
正解1(錐体外路)
解説
✓ 1. 正しい
錐体外路
錐体外路は大脳基底核・赤核・視蓋・網様体・前庭神経核などを起始として、赤核脊髄路・視蓋脊髄路・網様体脊髄路・前庭脊髄路・オリーブ脊髄路などの形で脊髄前角へ下行する遠心性(運動性)伝導路群の総称である。中枢から末梢(骨格筋)へ指令を送る「下行性」経路であり、錐体路が随意運動の直接指令を担うのに対して錐体外路は筋群の協調・筋緊張・姿勢制御など、無意識に行われる運動調節を担当する。錐体路と並んで下行性伝導路の2大系統をなす。
✗ 2. 誤り
体性感覚路
体性感覚路は皮膚感覚(痛温覚・触圧覚)や深部知覚を末梢から中枢へ伝える「求心性(感覚性)」の上行性伝導路であり、遠心性ではない。外側脊髄視床路・前脊髄視床路・後索路などが該当し、いずれも末梢→脊髄→延髄・橋→視床→大脳皮質体性感覚野へ向かう。
✗ 3. 誤り
味覚路
味覚路は舌の味蕾で受容された刺激が顔面神経・舌咽神経を介して延髄の孤束核に入り、視床を経て大脳皮質の味覚野(中心後回下部)に達する求心性伝導路であり、末梢から中枢へ情報を送る感覚性の経路である。
✗ 4. 誤り
視覚路
視覚路は網膜の視細胞で受容された光情報を、双極細胞(1次)→神経節細胞(2次)→視神経→視交叉→視索→外側膝状体(3次)→視放線→後頭葉視覚野へと伝える典型的な求心性(上行性)伝導路である。遠心性伝導路ではない。
ポイント
  • 錐体外路は錐体路以外の下行性運動伝導路の総称で、筋群協調・筋緊張を無意識に調節する遠心性系。
  • 覚え方のコツ: 「下行=遠心=運動」「上行=求心=感覚」とセットで方向を固定して覚える。
  • 関連知識: 錐体外路は赤核脊髄路・視蓋脊髄路・網様体脊髄路・前庭脊髄路・オリーブ脊髄路などを含む。
  • よくある間違い: 感覚路(体性感覚・味覚・視覚)を遠心性と誤る。感覚は常に「末梢→中枢」すなわち求心性(上行性)である。
  • 臨床応用: 錐体外路障害は大脳基底核疾患(Parkinson病・舞踏病など)で生じ、筋固縮・振戦・不随意運動として現れる。
比較表
伝導路 方向 機能
錐体路 下行(遠心) 随意運動の直接指令
錐体外路 下行(遠心) 運動の調節・筋緊張・姿勢
体性感覚路 上行(求心) 皮膚感覚・深部感覚
味覚路・視覚路 上行(求心) 特殊感覚
解説画像
あマ指 第7回(1999) 問題33|遠心性伝導路はどれか。 解説図
あマ指 第7回(1999) 問題33|遠心性伝導路はどれか。
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