学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ C. 脳幹 / Q0504

理由で解く 解剖学

Q0504 神経系

出典:あマ指 第7回(1999) 問題32
問題
中脳に属するのはどれか。
選択肢
1 脳梁
2 視床
3 上丘
4 錐体
解答
正解3(上丘)
解説
✗ 1. 誤り
脳梁
脳梁は左右の大脳半球をつなぐ最大の交連線維で、大脳縦裂の深部に板状に広がる。大脳に属する構造であり、脳幹の一部である中脳とは解剖学的に別の部位である。
✗ 2. 誤り
視床
視床は間脳の主要構成要素で、全身の感覚情報を大脳皮質へ中継する卵円形の灰白質である。間脳は中脳の前方に位置する独立した脳部で、中脳には含まれない。
✓ 3. 正しい
上丘
中脳は腹側の大脳脚、中央の被蓋、背側の中脳蓋(四丘体)の3部に区分される。四丘体は上下2対の丘からなり、上方の一対が上丘、下方の一対が下丘で、いずれも中脳背面の構造である。上丘は視覚の反射中枢として、動く目標を眼で追いかける反射や頭位の調節などに関与する。下丘は聴覚の中継・反射中枢で、突然の音に反射的に頭や眼を向ける反応を司る。被蓋には赤核・黒質・動眼神経核・滑車神経核が含まれ、これらも中脳の重要構造である。
✗ 4. 誤り
錐体
錐体は延髄腹側面で正中を挟んで縦に走る一対の隆起で、大脳皮質から下行する錐体路の線維束を内部に含む。中脳ではなく延髄の構造であり、下端で錐体交叉を生じる。
ポイント
  • 中脳は大脳脚・被蓋・四丘体(上丘・下丘)の3部からなり、上丘は視覚反射、下丘は聴覚中継を担う。
  • 覚え方のコツ: 「四丘体は中脳の背面、上は目(視覚)・下は耳(聴覚)」。上丘=Visual、下丘=Auditoryの位置関係を縦並びで図示記憶。
  • 関連知識: 中脳被蓋には赤核(錐体外路、鉄含有で赤色)、黒質(メラニン含有、パーキンソン病の責任部位)、動眼神経核(III)、滑車神経核(IV)が存在。被蓋背側を中脳水道が縦走する。
  • よくある間違い: 上丘を視床後方の外側膝状体と混同しやすい。外側膝状体は視覚の視床中継核、上丘は視覚反射中枢で、役割が異なる。
  • 臨床応用: 中脳黒質の変性でパーキンソン病(振戦・筋強剛・無動)、赤核障害で落ち着きのない不随意運動、中脳梗塞で動眼神経麻痺(眼瞼下垂・外斜視・散瞳)を生じる。
比較表
中脳の区分 含まれる主要構造 機能
大脳脚(腹側) 錐体路・皮質橋路 運動指令の下行路
被蓋(中央) 赤核・黒質・動眼神経核・滑車神経核 錐体外路・眼球運動
四丘体:上丘(背側) 視覚反射中枢 動く目標を追う眼球運動
四丘体:下丘(背側) 聴覚の中継・反射中枢 音源定位・驚愕反射
解説画像
あマ指 第7回(1999) 問題32|中脳に属するのはどれか。 解説図
あマ指 第7回(1999) 問題32|中脳に属するのはどれか。
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