学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ H. 伝導路 / Q0553

理由で解く 解剖学

Q0553 神経系

出典:あマ指 第23回(2015) 問題25
問題
皮膚の痛覚の伝導路に関係するのはどれか。
選択肢
1 脊髄前角
2 後索核
3 内側毛帯
4 視 床
解答
正解4(視 床)
解説
✗ 1. 誤り
脊髄前角
脊髄前角は骨格筋を支配する運動ニューロンが集まる運動の出力部位で、皮膚からの痛覚を受け取る感覚性の部位ではない。痛覚伝導路は後角を中継するため、本問の答えではない。
✗ 2. 誤り
後索核
後索核(薄束核・楔状束核)は延髄にあり、脊髄後索を上行してきた深部感覚・識別性触覚の一次線維を受ける二次ニューロンの核である。皮膚の痛覚は後索を通らず側索(外側脊髄視床路)を上行するため、後索核は痛覚伝導路とは直接関係しない。本問の答えではない。
✗ 3. 誤り
内側毛帯
内側毛帯は後索核で二次ニューロンとなった深部感覚・識別性触覚線維が交叉後に脳幹を上行する経路で、痛覚の経路ではない。痛覚は脊髄毛帯(脊髄視床路)として脳幹を上行するため、本問の答えではない。
✓ 4. 正しい
視 床
視床は温痛覚を含む皮膚感覚の三次ニューロンが位置する中継核で、特に後外側腹側核(VPL)が体幹四肢の痛覚を受け取る。ここから視床皮質路として内包後脚を通って中心後回(一次体性感覚野)へ投射する。皮膚の痛覚伝導路の必須通過点であり、本問の答えとなる。視床痛では視床病変により対側身体の慢性的な灼熱様痛覚異常(視床症候群)が生じる。
ポイント
  • 皮膚の痛覚は後根→後角→前交連交叉→対側側索(外側脊髄視床路)→脳幹(脊髄毛帯)→視床VPL→内包後脚→中心後回と上行する。
  • 覚え方のコツ: 「痛覚は脊髄で交叉/深部感覚は延髄で交叉」と交叉位置を対比。視床VPLが感覚の関所と覚える。
  • 関連知識: 顔面の痛覚は三叉神経主感覚核・脊髄路核→三叉神経毛帯→視床VPM→中心後回。体幹四肢はVPL、顔面はVPMと部位別に中継核が異なる。
  • よくある間違い: 後索核を痛覚中継核と誤認/内側毛帯を痛覚路と誤る(正しくは深部感覚)/前角を痛覚の座と取り違える。
  • 臨床応用: 視床梗塞(視床痛)は視床VPLやVPM周囲の病変で対側身体に慢性灼熱感・異痛症を生じる。薬物治療抵抗性のことが多く、脳深部刺激療法が試みられる。
比較表
部位 皮膚痛覚伝導路 役割
脊髄前角 無関係 運動の出力
後索核 無関係 深部感覚中継
内側毛帯 無関係 深部感覚上行路
視床(VPL) 関係あり 三次中継核
外側脊髄視床路 関係あり 対側側索上行
解説画像
あマ指 第23回(2015) 問題25|皮膚の痛覚の伝導路に関係するのはどれか。 解説図
あマ指 第23回(2015) 問題25|皮膚の痛覚の伝導路に関係するのはどれか。
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