学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ G. 脳室系・髄膜・脳脊髄液 / Q0545

理由で解く 解剖学

Q0545 神経系

出典:鍼灸 第26回(2018) 問題23
問題
脳室について正しいのはどれか。
選択肢
1 室間孔は左右の側脳室をつなぐ。
2 第3脳室は左右の間脳の間にある。
3 中脳水道には脈絡叢がある。
4 第4脳室は硬膜下腔に開口する。
解答
正解2(第3脳室は左右の間脳の間にある。)
解説
✗ 1. 誤り
室間孔は左右の側脳室をつなぐ。
室間孔(モンロー孔)は左右に1対あるが、それぞれが各側脳室と第3脳室を連絡する孔で、左右の側脳室同士を直接つなぐ役割は持たない。側脳室同士の直接交通は解剖学的に存在せず、髄液は必ず第3脳室を介して行き来する。
✓ 2. 正しい
第3脳室は左右の間脳の間にある。
第3脳室は間脳を構成する左右の視床の間に挟まれた正中の狭い縦裂状の腔であり、床は視床下部、後壁は松果体に面する。上方では左右の室間孔を介して側脳室とつながり、下方では中脳水道を介して第4脳室とつながる。つまり第3脳室は「左右間脳の正中」という位置と、「側脳室と第4脳室の中継点」という役割を兼ね備えており、間脳の中心的構造の1つとして重要である。視床・視床下部・松果体の位置関係を一緒に押さえると記憶が安定する。
✗ 3. 誤り
中脳水道には脈絡叢がある。
脈絡叢は脳室壁から脳脊髄液を産生する血管網で、左右側脳室・第3脳室・第4脳室の4か所にのみ存在する。中脳水道は第3脳室と第4脳室を結ぶ単なる連絡管であり、脈絡叢は持たない。
✗ 4. 誤り
第4脳室は硬膜下腔に開口する。
第4脳室が開口するのはクモ膜下腔であり、硬膜下腔ではない。開口部は正中口(マジャンディ孔)と左右の外側口(ルシュカ孔)の計3つで、ここから髄液がクモ膜下腔へ流出し、脳・脊髄表面を循環する。
ポイント
  • 第3脳室は左右の視床(間脳)の間に挟まれ、脈絡叢を有する正中の狭い腔。
  • 覚え方のコツ: 脈絡叢は「1・3・4(=側・3・4脳室)」にあり、中脳水道には「なし」と数字で暗記。
  • 関連知識: 室間孔は側脳室と第3脳室、中脳水道は第3脳室と第4脳室、マジャンディ/ルシュカ孔は第4脳室とクモ膜下腔を結ぶ。
  • よくある間違い: 中脳水道に脈絡叢があると誤る/第4脳室が硬膜下腔に開くと誤る/室間孔が左右側脳室を直接つなぐと誤る。
  • 臨床応用: 第3脳室と中脳水道の境にできる腫瘍(松果体部腫瘍)は中脳水道を圧迫して閉塞性水頭症を起こし、「Parinaud症候群」など中脳背側障害を伴うことがある。
比較表
構造 脈絡叢 開口先
側脳室 あり 室間孔 → 第3脳室
第3脳室 あり 中脳水道 → 第4脳室
中脳水道 なし 第4脳室(連絡管)
第4脳室 あり クモ膜下腔(マジ・ルシュ孔)
解説画像
鍼灸 第26回(2018) 問題23|脳室について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第26回(2018) 問題23|脳室について正しいのはどれか。
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