学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ B. 脊髄 / Q0501

理由で解く 解剖学

Q0501 神経系

出典:あマ指 第6回(1998) 問題33
問題
脊髄後根をつくる神経線維の種類はどれか。
選択肢
1 運動神経
2 感覚神経
3 交感神経
4 副交感神経
解答
正解2(感覚神経)
解説
✗ 1. 誤り
運動神経
運動神経(体性運動線維)は脊髄の前角にある運動ニューロンの細胞体から起こり、「前根」を経由して脊髄神経となる。後根を通るのではないため誤り。ベル・マジャンディーの法則で「前根=運動、後根=感覚」と整理する。
✓ 2. 正しい
感覚神経
脊髄後根は「感覚神経(求心性線維)」で構成される。後根の途中には脊髄神経節(後根神経節)があり、そこに感覚神経の細胞体(偽単極性ニューロン)が存在する。末梢から受容した触覚・痛覚・温度覚・深部感覚・内臓感覚の情報が、後根を通って脊髄後角に入り中枢へ伝えられる。前根は運動線維+交感節前線維(胸腰髄のみ)を出し、後根が感覚、という「前根=遠心性/後根=求心性」の原則はベル・マジャンディーの法則として基本中の基本。
✗ 3. 誤り
交感神経
交感神経の節前線維は胸髄〜上部腰髄(T1〜L2)側角の細胞体から起こり、「前根」から白交通枝を経て交感神経幹に入る。後根ではないので誤り。ただし内臓痛覚などの求心性自律神経線維は後根を通る点は例外知識。
✗ 4. 誤り
副交感神経
副交感神経の遠心性節前線維は脊髄では仙髄(S2〜S4)側角から起こり、「前根」を経由して骨盤内臓神経となる。後根ではないため誤り。脳幹由来の副交感は脳神経(III・VII・IX・X)に混じって出ていく。
ポイント
  • 脊髄後根=感覚神経(求心性)、前根=運動神経+自律神経節前線維(遠心性)=「ベル・マジャンディーの法則」。
  • 覚え方のコツ: 「後ろから入って前から出る」=後根は中枢へ入る感覚、前根は中枢から出る運動。背中側(背部は感覚皮膚)→後根感覚、と身体イメージでも覚える。
  • 関連知識: 後根神経節(脊髄神経節)は偽単極性ニューロンの集合で、外側の椎間孔付近に存在する。交感神経幹神経節とは位置・機能ともに全く別物。
  • よくある間違い: 「後根に交感神経節前線維が通る」と誤解(正しくは前根)/前根と後根の入り口・出口を逆転させる。
  • 臨床応用: 帯状疱疹は後根神経節に潜伏感染した水痘・帯状疱疹ウイルスが再活性化し、同一デルマトーム上に疼痛と小水疱を生じる。ポリオウイルスは前角運動ニューロンを選択的に障害し弛緩性麻痺をきたす。
解説画像
あマ指 第6回(1998) 問題33|脊髄後根をつくる神経線維の種類はどれか。 解説図
あマ指 第6回(1998) 問題33|脊髄後根をつくる神経線維の種類はどれか。
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