学習トップ理由で解く 解剖学第7章 ▸ F. 膵臓(内分泌部) / Q0481

理由で解く 解剖学

Q0481 内分泌系

出典:鍼灸 第34回(2026) 問題19
問題
ランゲルハンス島について正しいのはどれか。
選択肢
1 膵頭部に多い。
2 濾胞を形成する。
3 a細胞は80%を占める。
4 b細胞はインスリンを分泌する。
解答
正解4(b細胞はインスリンを分泌する。)
解説
✗ 1. 誤り
膵頭部に多い。
ランゲルハンス島は膵頭部ではなく「膵尾部」に多く存在する。およそ100万個存在し、膵臓の容積の約2%を占める。外分泌の腺房細胞の間に直径0.2mmほどの内分泌細胞塊として散在する。
✗ 2. 誤り
濾胞を形成する。
ランゲルハンス島は濾胞を形成しない。内分泌細胞が毛細血管を取り囲むように「島状」に集合した構造で、導管や濾胞腔をもたない。濾胞構造をもつのは甲状腺である。
✗ 3. 誤り
a細胞は80%を占める。
A(α)細胞は膵島全体の約20%を占めるにすぎず、80%ではない。80%を占めるのはB(β)細胞である。A細胞はグルカゴンを分泌し、肝臓のグリコーゲン分解を促進して血糖を上げる。比率を正反対に覚える典型的ひっかけに注意。
✓ 4. 正しい
b細胞はインスリンを分泌する。
B(β)細胞は膵島全体の約80%を占める最多の内分泌細胞で、インスリンを分泌する。インスリンは肝臓でグルコースをグリコーゲンに変換して貯蔵させると同時に、筋肉や脂肪組織でのグルコース取り込みを促進して血糖を下げる。またアミノ酸・脂質代謝にも関与し同化作用を総合的に促す。B細胞の破壊による絶対的欠乏が1型糖尿病、作用低下と分泌不全が2型糖尿病の基盤となる。膵島にはこのほかA細胞(約20%、グルカゴン)と少数のD(δ)細胞(ソマトスタチン)が含まれ、ソマトスタチンはグルカゴン・インスリン両方の分泌を抑制する。
ポイント
  • ランゲルハンス島B細胞は全体の約80%を占めインスリンを分泌、A細胞は約20%でグルカゴンを分泌する。
  • 覚え方のコツ: 「B(多数80%)=I(インスリン)で血糖↓、A(少数20%)=G(グルカゴン)で血糖↑」と数字+頭文字+作用をセットで記憶。
  • 関連知識: D細胞はソマトスタチンを分泌し両者を抑制、PP細胞は膵ポリペプチドを分泌。ランゲルハンス島は膵尾部に多く、密度は膵頭部の数倍。
  • よくある間違い: A細胞とB細胞の比率や分泌物質を逆に覚える/ランゲルハンス島が濾胞構造をとると誤認する/膵頭部に多いとする。
  • 臨床応用: 1型糖尿病はB細胞の自己免疫的破壊でインスリン絶対的欠乏。2型糖尿病はインスリン抵抗性と分泌不全。インスリノーマはB細胞腫瘍で低血糖発作、グルカゴノーマはA細胞腫瘍で高血糖・遊走性紅斑を呈する。
比較表
細胞 比率 分泌ホルモン 作用
A(α)細胞 約20% グルカゴン 血糖上昇(肝グリコーゲン分解)
B(β)細胞 約80% インスリン 血糖低下(取り込み・貯蔵促進)
D(δ)細胞 ごく少数 ソマトスタチン インスリン・グルカゴン分泌抑制
解説画像
鍼灸 第34回(2026) 問題19|ランゲルハンス島について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第34回(2026) 問題19|ランゲルハンス島について正しいのはどれか。
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