学習トップ理由で解く 解剖学第9章 ▸ A. 視覚器 / Q0713

理由で解く 解剖学

Q0713 感覚器系

出典:鍼灸 第34回(2026) 問題20
問題
視覚伝導路について正しいのはどれか。
選択肢
1 対光反射は下丘を経由する。
2 視覚情報は内側膝状体で中継される。
3 各眼球の視野の左側半からの情報は右脳へ送られる。
4 各眼球の耳側半(外側半)の網膜からの線維は視交叉で交叉する。
解答
正解3(各眼球の視野の左側半からの情報は右脳へ送られる。)
解説
✗ 1. 誤り
対光反射は下丘を経由する。
対光反射は網膜→視神経→視索→中脳の「上丘前(視蓋前核)」→動眼神経副核→動眼神経→毛様体神経節→瞳孔括約筋の経路をとる。下丘ではなく上丘レベル(視蓋前)が中継で、聴覚に関わる下丘ではない。
✗ 2. 誤り
視覚情報は内側膝状体で中継される。
視覚情報は間脳の「外側膝状体」で中継され、視放線を経て後頭葉の一次視覚野(鳥距溝周辺)に至る。内側膝状体は聴覚経路の中継核で、役割が逆で誤り。
✓ 3. 正しい
各眼球の視野の左側半からの情報は右脳へ送られる。
網膜上では視野と左右・上下が反転して結像するため、視野の左側半からの光は両眼とも網膜の右側(右眼は耳側、左眼は鼻側)に投射される。鼻側網膜からの線維は視交叉で対側に交叉し、耳側網膜からの線維は交叉しないため、視野の左側半の情報は左眼耳側+右眼鼻側由来の線維となって、最終的に右視索・右外側膝状体・右一次視覚野へ集合する。すなわち視野の左半分は右脳で処理されるのが正解。
✗ 4. 誤り
各眼球の耳側半(外側半)の網膜からの線維は視交叉で交叉する。
視交叉で交叉するのは「鼻側半」の網膜からの線維であり、耳側(外側)半からの線維は交叉せずに同側を走行する。鼻側と耳側を取り違えた誤記述である。
ポイント
  • 視野の左半分からの視覚情報は反対側(右脳)の一次視覚野に到達する。
  • 覚え方のコツ: 「鼻側網膜=交叉、耳側網膜=非交叉」「視野は中継で左右入れ替わる」と2段で記憶。
  • 関連知識: 視覚経路=網膜→視神経→視交叉→視索→外側膝状体→視放線→一次視覚野。対光反射は上丘前(視蓋前核)で側枝する。
  • よくある間違い: 外側膝状体と内側膝状体、耳側と鼻側、の取り違えが頻発。視覚=外側、聴覚=内側と対で暗記。
  • 臨床応用: 視交叉部の障害(下垂体腺腫など)では両耳側半盲、視索以降の障害では同名半盲をきたし、病変部位診断に直結する。
比較表
経路の段階 構造
光受容 網膜視細胞(錐体・杆体)
一次ニューロン 双極細胞
二次ニューロン 神経節細胞→視神経
交叉 視交叉(鼻側半のみ交叉)
中継 外側膝状体(視床)
投射 視放線→一次視覚野(鳥距溝)
解説画像
鍼灸 第34回(2026) 問題20|視覚伝導路について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第34回(2026) 問題20|視覚伝導路について正しいのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 解剖学
App Store入手