学習トップ理由で解く 解剖学第7章 ▸ E. 副腎 / Q0479

理由で解く 解剖学

Q0479 内分泌系

出典:あマ指 第34回(2026) 問題20
問題
副腎について正しいのはどれか。
選択肢
1 腹膜内臓器である。
2 副腎髄質は外胚葉に由来する。
3 副腎皮質の表層は網状帯である。
4 副腎皮質でアドレナリンが分泌される。
解答
正解2(副腎髄質は外胚葉に由来する。)
解説
✗ 1. 誤り
腹膜内臓器である。
副腎は腹膜内ではなく「後腹膜腔」に位置する後腹膜器官で、腎臓とともに脂肪組織とジェロタ筋膜に包まれる。腹膜内臓器(胃・空腸・回腸・横行結腸・S状結腸など)とは区別される。
✓ 2. 正しい
副腎髄質は外胚葉に由来する。
副腎髄質は発生学的に外胚葉の「神経堤(神経管の閉鎖時に遊離する細胞群)」に由来し、交感神経節後細胞と起源を同じくする。胎生期に神経堤細胞が腎上方の間葉組織に遊走し、胎児性副腎皮質の中心部に取り込まれて髄質を形成する。そのため髄質細胞は神経分泌細胞としての性格をもち、クロム親性(重クロム酸カリで黄褐色に染まる)を示す。アドレナリン・ノルアドレナリンを血中に放出し、交感神経刺激によってACh作動性の節前線維から刺激を受けて分泌する点も神経節細胞との共通点である。副腎皮質(中胚葉・腹膜上皮由来)と起源がまったく異なる。
✗ 3. 誤り
副腎皮質の表層は網状帯である。
副腎皮質の表層は網状帯ではなく「球状帯」である。表層から深層に向かって球状帯(アルドステロン)・束状帯(コルチゾール)・網状帯(副腎性アンドロゲン)の3層が配列する。網状帯は最内側で、髄質に接する層である。
✗ 4. 誤り
副腎皮質でアドレナリンが分泌される。
アドレナリンは副腎皮質ではなく「髄質」のクロム親和細胞から分泌される。皮質からはステロイドホルモン(アルドステロン・コルチゾール・副腎性アンドロゲン)のみが分泌され、カテコールアミン産生能はない。
ポイント
  • 副腎髄質は外胚葉の神経堤由来で、交感神経節後細胞と起源を同じくするクロム親和細胞からなる。
  • 覚え方のコツ: 「皮(皮質)は腹膜(中胚葉)・ステロイド、中(髄質)は神経(外胚葉神経堤)・カテコールアミン、外から球・束・網」と3点セットで覚える。
  • 関連知識: 副腎皮質3層の頭文字「球・束・網」は外→内の順に「G(Glomerulosa)・F(Fasciculata)・R(Reticularis)」で、産物は「Salt(塩:アルドステロン)・Sugar(糖:コルチゾール)・Sex(性:アンドロゲン)」。
  • よくある間違い: 皮質の3層順序を逆にする/副腎を腹膜内臓器と誤認する/皮質でアドレナリン産生と誤認する。
  • 臨床応用: 神経堤由来のため、副腎髄質の褐色細胞腫は神経節に沿った傍神経節腫と同系統の腫瘍。尿中メタネフリン・VMAで診断。手術前はαブロッカーで血圧管理した上で切除する。
比較表
副腎の層 由来 主産物
球状帯(表層) 中胚葉(腹膜上皮) アルドステロン(鉱質コルチコイド)
束状帯(中層) 中胚葉(腹膜上皮) コルチゾール(糖質コルチコイド)
網状帯(深層) 中胚葉(腹膜上皮) 副腎性アンドロゲン
髄質(中心) 外胚葉(神経堤) アドレナリン・ノルアドレナリン
解説画像
あマ指 第34回(2026) 問題20|副腎について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第34回(2026) 問題20|副腎について正しいのはどれか。
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