学習トップ理由で解く 解剖学第6章 ▸ B. 女性生殖器 / Q0438

理由で解く 解剖学

Q0438 生殖器系

出典:あマ指 第15回(2007) 問題25
問題
子宮について正しい記述はどれか。
選択肢
1 子宮は膀胱の前方に位置する。
2 子宮円索は鼠径靱帯の下を通る。
3 子宮体の表面の大部分は腹膜に覆われる。
4 子宮筋層は横紋筋である。
解答
正解3(子宮体の表面の大部分は腹膜に覆われる。)
解説
✗ 1. 誤り
子宮は膀胱の前方に位置する。
骨盤内器官は前から膀胱→子宮→直腸の順に並ぶため、子宮は膀胱の後方に位置する。膀胱の前方ではなく後方であり、この記述は方向が逆で誤り。
✗ 2. 誤り
子宮円索は鼠径靱帯の下を通る。
子宮円索は鼠径靱帯の下ではなく「鼠径管」の中を通り、腹腔の外に出て大陰唇皮下に至る。男性の精索が鼠径管を通るのと対応する構造であり、鼠径靱帯の下ではない点に注意。記述は誤り。
✓ 3. 正しい
子宮体の表面の大部分は腹膜に覆われる。
子宮外膜(漿膜)は子宮体の前面・後面・子宮底・上部の大部分を腹膜で覆う構造である。この腹膜は両側で子宮広間膜となって垂れ下がり、子宮を上方から袖のように覆う。一方、子宮頸部や子宮下部周囲には腹膜が及ばず、子宮傍結合組織(子宮傍組織)に移行する領域もある。本肢は「子宮体の表面の大部分が腹膜に覆われる」という漿膜の広範な被覆を的確に述べたもので、解剖学的に正しい記述である。
✗ 4. 誤り
子宮筋層は横紋筋である。
子宮筋層は錯綜する平滑筋線維からなる不随意筋であって横紋筋ではない。自律神経の支配下で分娩時に陣痛として律動的に収縮する。記述は誤り。
ポイント
  • 子宮体の表面大部分は腹膜(漿膜)で覆われ、両側で子宮広間膜となる。
  • 覚え方のコツ: 子宮円索は「鼠径管」を通るのが女性の精索担当、鼠径靱帯の下ではない。男性精索と通り道がパラレルな点をペアで暗記。
  • 関連知識: 子宮円索は子宮角から骨盤側壁を前方に走り、鼠径管を通り大陰唇皮下に至る。発生学的に精索と同じ流れ(精巣下降、子宮円索の走行)。
  • よくある間違い: 「子宮は膀胱の前」と逆に覚える/子宮円索を鼠径靱帯の下と混同/子宮筋層を横紋筋と誤認。
  • 臨床応用: 鼠径管を通る経路は女性のヘルニアの弱点になる。子宮体全摘術では子宮広間膜を処理して子宮動脈・尿管に注意を払う必要がある。
比較表
構造 通路 対応する男性の構造
子宮円索 鼠径管 精索(精管・精巣動脈など)
鼠径靱帯下 大腿血管・大腿神経(血管裂孔・筋裂孔)
解説画像
あマ指 第15回(2007) 問題25|子宮について正しい記述はどれか。 解説図
あマ指 第15回(2007) 問題25|子宮について正しい記述はどれか。
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